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映画『東京公園』2011年6月公開!

 春馬くんの久しぶりの主演映画『東京公園』✨青山真治監督作品。ずっと前から他の役者の出る映画も観るようになっていたので、他の映画の最初にこの作品の宣伝が始まるとそのタイトルをみて不思議な感じがしていた。公園?東京の公園のお話?どんなストーリー?
私は映像も(少しの番宣以外)舞台も前もって内容を知っておくことは敢えてせずに観るようにしていた。その後気にいったり、もっと深く知ってみたいと思ったり。一度観ただけでは理解できなかったりすると何回も観たくなったり。(この時点で興味津々✨)原作本があるなら購入してみる。映画の音楽が気にいるとサウンドトラック盤を買うことも。という順にはまっていくパターン。
 撮影は前年の秋ぐらいからだったのかな?紅葉したいくつかの公園がでてきた。
どうして公園が出るかというと。春馬くん演ずる大学生光司は、写真家を目指しているのか目指していないのかは、はっきりしないけど。公園にいる人々を撮影するのが趣味であるから。
 撮影許可を得て公園でくつろぐ人々を時間があると撮りにいく光司。とても落ち着く静かなピアノのメロディと共に光司が公園で写真を撮るシーン。これだけでも心が癒される気がした。そのピアノのメロディは映画のあちらこちらできくことができた。その都度その音楽だけでも私は心地よかった。
 ストーリーは。ある日、ベビーカーに子どもを乗せて公園に遊びに来た母子の写真を撮った直後、見知らぬ男に声をかけられる。そしてあの母子をこれからも撮ってほしいと半分強引に頼まれる。不審に思いながらもバイトという感覚で引き受けた光司。帰宅してからも撮ることを納得はしていない様子。デジカメを探す。見つからず突然現れた(さっきはいなかったはずなのにベッドにうつ伏せになっているヒロがいた!)ヒロにヒロのデシカメの場所を聞き探しだした。
そのカメラどうするの?とヒロに聞かれ明日からある母子を撮るんだと答える光司。あー。そういうことなんだね。今はこの世界にヒロはいないんだ。とわかった。
 見知らぬ男からの依頼の電話でその日に行く公園に行き、母子の写真をわからないように撮る日々が続く。その井川遥さん演じる美しい母親を見つめる光司。撮っていることをみつかってはいけないから、少し離れたところからわからないように撮ろうとしている。すれ違ったことも。その時も電話で誰かと話しているふりをする。そんなシーンを基盤として周りの人間関係の日常をいろいろな角度で表してくれた。
 光司と義理の姉の美咲とのお互いへの思い。冨永と光司との二人の日常の交流。(こたつであったまりながら、ケーキや肉まんをむしゃむしゃと食べたり。ある日は冨永が煮たおでんを鍋ごと持ってきて食べたり。大福を食べていたり。)美味しそうに食べるという姿はリアルに今二人は生きている!という感じを表していた気がする。それは二人の近くで、光司にしか見えないヒロがいたから。ヒロが見えて話もできる光司。ヒロと話せないどころか姿も見えない冨永(冨永はヒロの元恋人なのに)美味しそうに食べているシーンだけど、いつも心の深いところで思っているシリアスな話をする二人だった。
 バーテンダーとしてバイトをしている時の白シャツに黒の上下の姿が春馬くんはとても似合っていた。私はその後観た『天外者』の時に、横たわる母親の前で泣くシーンの時の白シャツとスーツベストの姿がほんとに好きだった✨春馬くんは10代の頃からも肩幅が広めで全体はスリムなことが多かったのでベストスーツがとても似合うと思う。『東京公園』をリアルで観たときは気がつかなかったけど。『天外者』でそのことに気がついた私✨
 美咲と光司をまるで付きあわせようとするような言動の冨永。あれこれ仕掛けながら自分の気持ちも確かめようとしていたのかな〜?
 ゲイのマスターは、はじめの頃は今は亡くなっている妻に押し切られて結婚をしたようにおちゃらかしていたけれど。光司が悩みを相談する時は、マスターはあることがあり一緒にいたい!一生いるならこの人しかいない!と思いゲイである自分からプロポーズをしたと話す。その話を聞いたとき。人として一人の人を深く愛するとき、壁はなくなるんだという姿に私は感動したように思う。マスターはこうも言っていた。今でもよく夢を見る。川の向うに亡くなった妻の姿を見つけ泳ぐ。やっと泳ぎつき妻の元へ!と想うと。振り返ると自分がきた反対側の岸に妻がいる。何回もそんな感じになる。と。今、私が春馬くんのことを想うとき場面は違ってもそんな気持ちになることがまだまだある。一ファンの私なのに。夢では話したことはあっても。
実際には話したこともないのに。どういうことなんだろう!
この時のマスターの話は今でも心に残っている。(話が脱線しまくりですね。)
 何回もこの『東京公園』を観て。あの美しい母親(妻)は夫のことをわかっていて。自分のことを撮られていることや、夫が自信をなくしていることも何もかも受け入れて、わかっていた気がした。わかっていて撮らせていた?
光司は結果的に二人の気持ちを再生させた。美咲のこともけじめがつき。
最後の最後に富永は想い至った気持ちを光司にぶつけることができた。
泣くことができたら天に昇ることができると思っていたヒロだけど。そんな冨永の苦しさや気持ちを理解して。今昇る時なんだと決心できた。
冨永の部屋を考えるときに、上から一粒の涙が💧光司の手に落ちた✨
「空いているのはヒロの部屋だ」ヒロが天に昇ったことを悟った光司が冨永に言った。昇つたんだ!と思われるとき。部屋がキラキラと光り明るくなり何かが去ったような映像と流れる音楽は何回鑑賞しても美しいと思った。光を美しく撮っている作品だった。
最後のシーン。また私の好きなピアノの音楽。それとともに家具を探したり。あの再生できた夫婦の姿を見つける二人。あったかい気持ちになる最後のシーンだった。
この映画は音楽もとても好きだったな〜。パーティで帽子をかぶり演奏する斉藤陽一郎さんのピアノも楽しかったし。効果音のようにあちらこちらで流れるピアノの音楽も好き。青山真治監督は音楽もされる方だからきっと音楽にもこだわってつくられたのかな〜?青山監督2020年10月に公開された多部未華子ちゃん主演『空に住む』も不思議な話だった。ゆったりと時間が流れるような作品。岸井ゆきのちゃんも出ていたし。大好きな多部未華子ちゃんの作品だから迷わず観に行った。青山監督は春馬くんのことを皆が思っているよりずっとおとなだと言った。おとなになっても美しい心を持っている。僕も少しでもきれいでいようと。だから撮影中はお酒を飲まなかった。というような事を確か言っていた。
『東京公園』は後に春馬くんは素に近い役柄と話していた。メーキング映像でいくつかロケ地として撮影された公園を紹介されていた。あの2020年の悲しい夏が過ぎた年の秋。偲ぶためにイチョウ並木もある光が丘公園と恩賜猿江公園を選び一人で行ってみた。季節も同じぐらいだったからはるか昔に歩いたとはいえ、春馬くんの気配をさがすことができた旅の一つになった。この時の旅はこのあと何回も何回も続くことになった。(その春馬くん気配探しの旅のことはまたいつか書きたいと思っています。)
私が「光」という言葉の響きが好きで行き先を選んだ「光が丘公園」は春馬くんのいつかのインタビュー記事で一番好きな公園は「光が丘公園」と書いていたのを見た。一緒だ✨と。それだけでも嬉しくなる私✨。それから光が丘公園に行く率がとても高い。その後上京したときに何回か行った。
3月に東日本大震災があり大変な状況の方々がいる中。今、映画を上映することの意味を考え、大変なことを乗り越えて作り上げて上映することができたと聞いた。それは今コロナ禍を経験してエンターテイメントの世界の必要性とは?と考えることと共通することもある。映画が大好きで色々な角度からものを見ている感じの青山監督は2022年3月に春馬くんと同じ世界にいかれた。もっと青山監督の新作を観たかった。ぜひお二人で映画の話をしていてほしい。と今でも真剣に思っています✨
『東京公園』はいろいろな意味で私にとって大切な作品、大好きな作品です✨


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