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第二の仕事を得た私!

#あの選択をしたから

高校を卒業する時。進路として選んだのは福祉の世界。子どもの頃あそんだ近所の小さい子たち。その可愛さもあり保育科を選択した。
選んだ短大は全国から来ている方がとても多く、言葉が違うだけでなく、ものの考え方も様々だった。短大と併設している大学には男子学生もいた。夜間部もあった。サークルもボランティア系のものも多く、私には難しいかな?と思いながらもそんなサークルに入った。真面目な方が多く、私はその頃真面目ではあるけれど。比べたらチャラチャラしていたように思う。
今振り返ると、そこでは私の地域だけでは知り得ることのない他県の地域としての楽しいことや問題なども教えてもらった気がする。知らなかった価値観を知ることもできた。もしかしたら地元の大学では知ることがなかったような体験もできたように思う。

小学校低学年の頃。自分のことも満足にできない子どもだったように思うのに、少し手のかかるような同級生の同じクラスの男の子の世話は私がしなくては!という気持ちを覚えている。お世話しているつもりが思うようにならないと、私がふくれてしまう。なんてことも覚えている。その後その子は中学年になると特別の教室に移動。別のクラスに。中学生になるとみなが行く隣の中学には行かず、電車で別の学校に通うことを知り、まるで身内のように心配していた自分の気持ちを思い出す。つまり私は落ち着きもないし、自分のこともしっかりできない子どもだったのに、人のことを世話する。という空回りのようなことをする子どもだった。
高校はスポーツ部に入りそれなりに楽しかった.。
大学は短い期間でしたが、保育科ということもあり、先生の講義や先輩や同級生との触れ合いや実習がとても勉強になったし楽しかった。かこさとし先生の特別講義は宝物です✨
ごく自然に卒業後は幼稚園に就職。その後保育所にも勤務。7年勤務したあと結婚して専業主婦に。
保育には変な自信があったが。いざ自分の子育てはというと・・・。全く上手く行かず思い上がっていたことに気がついた。こんなはずはない。それでも子育てをする団体の方と知り合い、なんとか助けられながら過ごすことができた。人に頼ることも時には大切だと思う。その分どこかで助けることができればと思う。その後、自分でも子育てサークルを作る側になったり。夫がいても日中は一人なので一人では育てられないな〜と思う。周りの方に助けられることばかり。

悩みはつきないけれど少しずつ子どもが大きくなる時、近くに住んでいる私の母が病気になってしまった。あまり風邪もひかない方だったけれど。病気としては重いからショックだった。それでも本来の明るさで無菌室にいるときも元気な顔を見せてくれた。そんな日々。母が二人部屋だった時、脳の病気で倒れた高齢者の方と同室になった。全く意識がない時も理学療法士の方がその方の名前を呼び身体を動かすリハビリをする光景を見せてもらったことがあった。私は全くリハビリのことは勉強したこともなかったので、心の中では(あんなことをしても聞こえないし。意味がないんじゃない?)と思ったりしていた。でもその後、少しずつ意識がしっかりしてきて、食堂の方でご飯も食べれるようになったらしいよ。と母から聞いた。それを聞いて自分の思ったことを恥ずかしくなったと同時にリハビリは回復する力があるんだ!と認識して驚いた自分がいた。
4年ほど入退院を繰り返し、結局母は亡くなった。弱みを見せずに明るく頑張っていた母はすごいな〜と思う。
すぐに私はさびしくてさびしくてどうしようもできない気持ちに。
母のお世話はどれだけできたんだろうか?という気持ちが湧いてきた。
友達が介護の仕事をするかも?といった時にそんな大変な仕事はやめたほうがいいんじゃない?と反対した私だったのに、その勉強がしたくて仕方がない気持ちになった。
県企画の勉強会は、その道のベテランの方々社会福祉士、介護福祉士、看護師などなど現場の話もしてくれながら、とても勉強になった。保育の現場とはまた違う厳しい現場の現実も教えてもらった。
母のことがなければ勉強はしなかったかもしれない。
初めは保育園の一時預かりの仕事もしながら、本格的に高齢者の方々と触れ合う仕事についた。自分の仕事の勉強にもなるからと資格も順次とれるだけとっていった。
大変なこともあるが楽しいことも。もしかしたら落ち着きのない私は子どもよりも高齢者の方とのふれあいがあっていたのかもしれない。

大学時代サークルでお年寄りは可愛いから好きだよ。という先輩がいた。20歳ぐらいの私はその時はその言葉の意味は全くわからなかった。今は何年も経ち、そんな時ばかりではないけれど。先輩が言った言葉がわかるように思う。私はたまたま音楽が好きで、耳が遠くなりがちな高齢者の方でも聞こえるように、鍵盤ハーモニカを吹いて一緒に歌ったり、テレビで知ったお茶碗の楽器でとても響く演奏をしたり。時にはウクレレを弾いたり。リコーダーを吹いたり。自分の好きな音楽で関わることが多い。それを聞いたり歌ったりして楽しそうにしてもらうと嬉しい。季節を感じてもらえるように春夏秋冬の季節にあった歌を選び、季節の壁飾りを一緒に作る。
長いこと人生を生きてきた方の尊厳を守り、今日は楽しかったな〜。と少しでも想ってもらえるように日々触れ合えたらと思っています。
選択をしてよかったこと。福祉の大学を選んで全国の仲間と出会えたこと。私はしないだろうな〜。と思っていた仕事の世界を選んだこと。それは母がくれたプレゼントだなと思って今も働いています✨

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