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自動化プロセスの前提条件。無意識的意思決定の変動要因。


この度、大田区からJリーグ参入を目指す大森FCのアカデミーコーチに就任いたしました。フィジカル、脳科学の専門家として育成年代の認知、フィジカルスタンダードを変えるプロジェクトを推進していきます。街クラブから日本のフットボールシーンを新たに創造します。

ジュニア年代のトレーニングに関する発信をInstagramYouTubeにて発信していきますので、宜しければご覧になって下さい。


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前回まで意思決定プロセスやプレーの自動化に関する記事を投稿してきており、無意識による意思決定の比重、重要性。無意識(自動化)のプレーがどのように生じるのかを多分野の先行研究を用いて解説してきた。

心理学では無意識の意思決定を促す概念として「構え(set)」と呼ばれるものがあり、今回は「構え(set)」について解説していく。


心理学における「構え(set)」とは

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個体が、ある特定の状況に対して予期をしたり行動の準備状態をとることや、認知や反応の仕方にあらかじめ一定の方向性をもつこと。「構え」という用語は心理学においては、知覚や問題解決、運動技能の学習等の種々の領域で用いられる。いわゆる性癖や決定傾向は構えの一種である。構えによって個体は特定の情報を認知しやすくなり、特定の反応が生じやすくなる反面、構えに合わない認知や反応は生じにくくなる。

フットボーラーには個性と呼ばれる、その選手らしいプレーが一定数見受けられる。例えば、メッシであれば右サイドからの切り込んでいくのは如何にもメッシらしい。

これらは心理学で「構え」呼ばれる現象である。

ある特定の状況に対して予期をしたり行動の準備状態をとることや、認知や反応の仕方にあらかじめ一定の方向性をもつこと。

その選手が持つ癖とも言い換えることが出来る。ポジティブに働く癖もあるが、ネガディブに働く癖も勿論存在する。また、癖に合わない状況では認知や反応が生じにくくなることも知られている。

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