今週は「人生」でよろしく　【2023.08.30】　　

私はよく「人生」という言葉を多用する。例えば「今日の人生は最高だ」とか「人生疲れた」とかは、よく言っている自覚がある。私がこう言っているのを聞くと、大抵の人は「人生…？」と反応するが、この言葉を使う理由が自分の中に一つだけ明確にある。それは、私が一日をひとつの人生だと捉えていることである。

私の時間感覚は、おそらく他の人と少しずれている。例えば、31日の12時を過ぎても、寝るまでは31日である。寝て起きてようやく、次の日ということにしているため、寝なければ明日は来ないと思っている。これに共感してくれた人は、これまでの人生で一人だけいた。

1日がひとつの人生であるということは、私にとって救いである。また、起床は誕生であり、睡眠は死である。今日がうまくいかなくても、寝れば明日は別の人生になっていると考えることによって、少しでも楽観的に生きていける気がする。

私は、物事を楽観的に捉えることや、ポジティブに考えることが苦手だ。一人で深く悩んで嫌な方向に進んでいくし、困ったことや嫌なことが起こった時、「こうすればいいじゃん」と考えることができない。私の友人には、なんとかなるよ、大丈夫だよとポジティブに考えられる人が多い。最近はそれを見習って「そんな時もあるよね〜」を多発している気がする。だけどこの言葉と、１日１人生という考え方によって、かなり楽観的思想を手に入れられたように思う。

しかし、楽観的思想だけが必ずしもいいとは言い切れない。ネガティブに考えることによって、新たな視点になる場合もある。ネガティブとポジティブの2つのバランスを上手に保つことで、今日が素晴らしい人生になるのではないか。

来週は「バランス」でよろしく。

2023.09.05　南