ケガしたときに振り返る3つのこと
稽古は常にケガと隣り合わせです。
本部では稽古人同士の衝突をよく見ますし、普段からテーピングしている人、サポーターを付けている人などもちらほら見かけます。
ケガで長期的に稽古を離脱すると、上達の機会も減りますし、モチベーションの低下にもつながってしまいます。ストレスの蓄積や、人付き合いの減少などもあるかもしれませんね。
そんなわけで、ケガに関しては何度かnoteやアメブロで注意喚起を行ってきました。(微力ながら)
しかし色々な人が注意喚起をしても、未然に事故を防ぐことはなかなか難しいようです。
というのも、稽古人のなかには小さなトラブルやケガを「たいしたことない」と見過ごしてしまう者が少なくないからです。
ヒヤリハット改善を道場に
皆さんは「ハインリッヒの法則」をご存知でしょうか?
一件の重大なトラブル・災害の裏には、29件の軽微な事故、そして300件のヒヤリ・ハットがあるという考え方です。よく下のような図で説明されます。
(Wikipediaより)
図の最下層にあるヒヤリハットとは、「重大な事故・災害にはならなかったものの、場合によってはそれらにつながる恐れがあった事象」のことです。
道場では以下のようなことが該当します。
・隣のペアと衝突しそうになったがギリギリで避けられた
・足がすべって転びそうになったがペアの人が支えてくれた
・極め技を勢いよく喰らって激しい痛みを感じた(痛みは尾を引かなかった)
これらのヒヤリハットを見過ごしてしまうと、いつか重大事故に繋がってしまうというわけですね。
多くの方は、ヒヤリハットに遭遇しても「危ない危ない、次からは気を付けよう。」だったり、軽微なケガをしても「テーピングして無理しなければOK!」と安易に稽古を続けて、具体的な対策が抜け落ちてしまいがちです。
危険を見逃さず、ひとつひとつを改善することによって、後の重大事故を防ぐような取り組みが必要でしょう。
そのため、今回はヒヤリハットの活動をベースに、道場の事故を未然に防ぐ取り組みを紹介したいと思います。
主に確認すべき項目は下記の3つです。
①フィジカル
②技術
③環境
最近あった危険なシーンを思い浮かべて、各自で分析しながら読み進めてください。
大学合気道部のコーチをやっております。頂いたサポートはコーチの活動経費(交通費)や大学合気道部の寄付に充てています。