【短編小説】禁じられた遊び1回目
今ではチェーン店に押されて都会ではとんと見かけくなくなってしまったが、ここは個人経営の喫茶店である。
これは、実際の物語だ。
ここは、喫茶店オーナーとアルバイトの女子高生がふたりでやっている、カウンターが4席とテーブル席が6つのこじんまりとした店だった。
ある昼下がりの午後、ひとりの男子校高生が客としてやってきた。
その男の子は、店内を見回すと、隅のテーブル席に座った。この時彼は、店の観葉植物か、壁に掛けられた抽象画を見たような気がしたが、定かではない。
アルバイトの店員は店長と目配せすると、おしぼりとメニューを運んだ。忘れたのか、あわてて水も持って来る。
客はメニューに目をやると、軽く手を挙げ、ウエイトレスを呼んだ。注文したのは、イチゴやバナナ、キウイ、マンゴーが乗ったフルーツパフェだった。
何気ない日常風景であるが、その後、身の毛もよだつような経験をするとは、彼女はまだ知らなかった。
脚注:この物語は3回に分けらていて、結末まで読むには100円かかりますが、結城陽人クラブに加入すれば、500円で全ての記事が読み放題になります。その方がリーズナブルかもしれませんね。
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