長編小説『イケおじホストの恋愛と結婚9回目』
オレはそれからミチに頭が上がらなくなったな。
ミチがつわりで気分が悪い時もだ。ミチがつわりで苦しんでいる時には、オレが食事の用意をするようになった。チャーハンやオムライスなんかを作った。
ミチは喜んださ、大喜びさ。
オレも嬉しかった。
オレの得意な親父ギャグを披露して喜ばせたりもしたな。[あの家のトタン屋根、作ったトタンに吹っ飛んだな]なんてギャグさ。笑。
ミチが産婦人科に通う時には、オレも必ず付き添って行ってたさ。なんにも出来ないけど、手を握ってやってた。病院の看護師の可愛い子を見つけると、口説いたり、いやいや、親父ギャグで煙に巻いたりしてたっけ。
ミチのお腹はどんどんと大きくなっていった。双子だから当然だけどな。
エコーでお腹の子を見せてもらうと、やはり感動したよ、オレの初子だからさ。
月日の経つのは早い。もう臨月さ。オレはそわそわが止まらなくなってきた。アンタも経験あるかい?
オレもミチも、立ち合い出産を望んでた。子供の産声を聞きたくてな。そうだろう?父親なら、誰でも。
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