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連載小説『イケおじホストの恋愛と結婚』4回目

ある日、オレはミチに、「お母さんに会ってほしいの」と言われた。いよいよかー。とか、ついにきたかー。と思った。

ミチの家は、中央線の新宿駅から六つ離れた駅だった。オレは珍しくスーツなぞ着込み、手土産に新宿高野のメロンを買った。子供への土産は何にしようか迷ったが、分からなかったので辞めにした。笑。代わりにショートケーキを5個買った。人数は4人だが、ミチは一人で2個食べるだろうと思ったのだ。笑。

14階建て公社住宅の7階にミチの家はあった。2DKなんだろう、キッチンに6畳の洋室と、4畳半の和室、それにバストイレ、6畳間の外にはベランダ。この時オレはベランダとバルコニーとテラスの違いについての問題が『チコちゃんに叱られる』にあったなぁと笑ってしまった。

ミチの母親と挨拶を交わした。ちょっと見はいい女だ、高島礼子に似ている。2回見もいい女だ。真木よう子に似ている。笑。この人がオレの義母になるのかも知れないのか。楽しみだ、などと思っていると、ミチの母親(陽子)が、「結城さんてモテるのでしょうね。浮気が心配じゃなくて?美智子」などと言っている。笑。

「大丈夫よ、お母さん。浮気したら、パーで顔を平手打ちにして、ぐーで顎を破壊して、チョキで両目を潰してやるから!笑」
「コワッ!」と思ったが、口には出せないので、言葉を飲み込んだ。

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