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#070「オン・ザ・ハイウェイ」
この映画はホラーだ。思い出すだけでぞわぞわする。
主人公は、仕事終わりに超個人的な決断をして、高速に乗る。
その選択のせいで家族や仕事に多大な迷惑をかけるため、車中で次々と電話をかける。トラブルが起きたり、電話越しに罵られたりなだめたり。聞いていてパニックになる。ちなみに私は、電話が超苦手です。
しかしまぁこの人、事実に対しては超誠実。故にとにかく謝らない。
起きてしまったことは仕方が無いので、全力でどうにかしようとする。
で、合理主義なので、状況を良くするために感情を排除出来てしまう。良くも悪くも。当然それを相手にも求める。
「今はとにかく先の話をしよう」とか言えてしまう感じ、分かる。分かるよ!!でもそういうところが駄目らしいよ!!
トム・ハーディが車の中で延々と電話をかけまくるだけの86分。
それなのに、彼の人となりや状況、心情がみるみる手に取る様に分かる。
着信が鳴る度に、あー、出たくない。という間とか。素晴らしい。
そして、かけたくない電話を延々とかけていく(※電話が嫌い)超サスペンス。
トムと一緒に、ぁあぁあああ”−−−もうっ!!!となったり、逃げ出したくなったりする。
こんなにも映像上の要素が少ないのに、映画としてつまらないと感じないのは、ハイウェイを流れるテールランプをやたら美しく撮っているからだろうな。偏執的で素晴らしい。
あと!アイムソーリーとアイラブユーをその場しのぎで絶対言わないマンなのも、個人的には超好きでした。映画的にはね。