030アキ_カウリスマキ

#030「浮雲」「過去のない男」「街のあかり」「コンタクト・キラー」

アキ・カウリスマキの4本。2014年に4本立てで観た。
色の強い監督の作品を一気に観ると、1本1本の内容が認識出来なくなる代わりに、強烈なイメージだけが残る。
オールナイト明けのメモが出てきたので、下記、転記。

抗わない人達の様々。

本人の力や努力(過去に対してであっても)の及ばないところでどんどん転がっていくのを止められない。それが加速していって、自分でどうすることも出来ず、何にぶつかるんだろう?と傍観してしまうことは、多分良くあることで。
だから、未来を見据えて、今。となりがちだけれど、そこで今の為に今を選択することでしか想像の外へは出られないのだ <浮雲>
とは言え、どんなに転がり落ちて全てを失っても、自分までは奪われないし、逆さにすれば、どこまで捨てても自分から抜け出すことは出来ないから、つまりは自分を楽しめよ。ということ <過去のない男>
抗わず偽っても誰も助けてはくれなくて、いつかの一発逆転は、きっとずっと起こらなくて、直視しない分だらだらと落ちていくし、その自分を楽しめない以上どこまででも落ちる。落ちても落ちても終わらなくて、それでもそこに在り続けるのが自分なのだ <街のあかり>
私の欲しいものは誰かが持っていて、私が持っているものは誰かの希望で、それらを目の前で見ることはあっても多分、永遠に手に入れることは出来ない。<コンタクト・キラー>

世界には無数に人が居て、それぞれの物語が同時開催されていて、交差する瞬間もあるけれど、皆持っているものが異なっていて、自分の物語の中でそれを細切れに見たりする。人生や世界って何なのだろうか。不思議な活動だな。と思う、朝5時30分。
だからと言って踏み留まる必要もないし、凄く駄目でも良いのだ。
毎朝コーヒーを飲んでぼーっとするのも、毎晩飲んだくれて訳が分からなくなるのも、人生のひとつの時間に過ぎない。