映画 :「興行収入」

 映画は私にとって、自分の世界と視野を広げてくれたもの。映画のおかげで色々な価値観があることを知ると同時に、受け入れられるようになったと言っても過言ではない。

 私が今回話したいのは、上映期間も、その時の状況も、時代も何もかも違う中で "映画の良さ" というものが「興行収入」で決まるのか?という話。Twitterで「興行収入」という言葉がトレンドに入っているのを何回見たかわからない。

「興行収入」はただの数字であって、大事なことは別にあると私は思う。"鬼滅には特典がついているから" とか "コロナ禍でみんな時間があるから" などと言って映画同士を比べて一方を卑下し、一方を正当化している人が多いという印象を受けた。

 私はアニメも好きで、『鬼滅の刃-無限列車編-』は公開初日に映画館で鑑賞。『千と千尋の神隠し』公開当初、自分はアンパンマンに夢中な3歳児だったので、物心ついてからDVDで何度も観た。そして最近、リバイバル上映が近くの映画館で行われており、迷わず鑑賞。どちらの映画にも違った "良さ" があり、私にはどうしてもこの二作品を比べることはできない。

  この二作品に心惹かれた人が少なからずいる事実が本当に凄いことであって、「こっちが優れている、あっちは劣っている」という見方ではなく、映画という作品から伝わってきたことが何よりも大事。どちらも簡単な思いで作られた作品ではないし、「興行収入」のランク外にも素晴らしい作品はごまんとある。

 映画という作品を観て、個人が何を感じるかは自由。そして、好みや価値観の違いがあるのは当たり前のこと。だからこそ、どちらかの作品を卑下することで "作者と作品への尊敬" が失われている事実に気づいて欲しい。

 この「興行収入」ランキングがこれからどう変化してくるのか個人的には楽しみにしている。" そこに変わらずあるもの " と "時代の変化" は、互いにポジティブな影響を与え合いながら、良いもの・新しいものを生み出す力となることを期待している。

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