うるう
KKP 小林賢太郎演劇作品
私としては。7本目
最近、バタバタと観れていなかったので
ロールシャッハの再演以来?
ポツネンも合わせれば、一体何作楽しませてもらってるだろう。
ラーメンズを合わせれば、更に。
小林賢太郎さんは
芸に対する期待を、人一倍背負っている人だと思う。
そしてそれを達成したときの、楽しそうな、嬉しそうな表情で、こちらはまた新たに次の作品へと期待を寄せる。
拍手は観客の熱だ。
今日の客席からの拍手には「届け、届け」という気持ちがこもっていた。
ありがとう、素敵な時間を、楽しい舞台を。私たちは、そう思っています。
一人一人が、きちんと音が鳴るように手をあわせる。
だから、大きい。
大きい拍手。
「うるう」という舞台は、4年ぶりの再演。
前回の作品はDVDにならず、観れずに残念に思っていたので、うるう年の今年再び公演を行ってくれて、すごく嬉しい。
また当日券で、ギリギリ滑り込んだ。
また立ち見…(T . T)いいんだ、いいんだ。
「うるう年」ということに注目して、それを物語に広げる。
1人芝居で、もう1人の主人公の子役は全部パントマイムでいるように見せる。
唯一の共演者はチェロの伴奏をする徳澤青弦さん。
ポツネンで聞いたことのある、あの音楽が実際に奏でられる、不思議な空間。
真っ白の髪で森に立つ小林さんのチラシを見て、童話のようなファンタジー作品を思い浮かべた。
蓋を開けてみたら、まさにそうだった。
最近絵本化もされたくらい。
そんなまっとうな童話を、子どもではなく
平均年齢30を超えているだろう大人に向けて、下北沢の劇場で夜の時間に、熱演している小林さん。
この作品のメッセージは、なんだろう。
ただ、子どもに読み聞かせるようなお話だと、大人たちは満足しない。
そこをきちんと踏まえていく。
私が脚本を書くときに設定すべてに意味を持たせろと怒られたことがある。
主人公が陸上部なら、それでなければならない意味を!
大切な小道具をとある腕時計に設定するなら、それが重要な役目を果たすこと!
この舞台は、それのお手本でした。
動作としては、チェロを演奏していた徳澤さんが立ち上がったという、それだけ。
だけど、客席に広がるのは、感動だ。
観た人だけの、秘密。
小林さんの作品を生で観ると
2つの涙がもらえる。
笑い過ぎて出る涙と、感動や喜びで出る涙と。
今回ももちろん、お笑いのパートも用意されていて、これも観た人にしか分からないと思うけれど、私は影絵のところで引くほど笑った。
だから、KKPは1回目の観劇が肝心。
2回目はもう知っているから…。
本当は今日観に行くか少し悩んだけれど、やっぱり観に行ってよかった。
物を作りたいという気持ちが、モクモクと湧いてきます。
時間が、積み重なって。物が出来て、事が起こって、今がある。
私の友人にも2人、2/29生まれが居ます。
その友人の誕生日まであと、5日。
この舞台の千秋楽もその日です。
素敵な舞台。
気になる方はぜひ観劇されてみてください。
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