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「貯金ができない=悪」ではないと思うワケ。

今回のCOMEMOの「テーマ企画」はこちら。

実はこれを見て、ふと思い出した話がある。
それは、2019年、年末に差し掛かったある日のこと。
今でも鮮明に記憶している出来事、それは忘年会に向かう電車のなかで起きた。

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2019年もまもなく終わる。
これまでカッチリとお金の管理をしておらず、何となくで管理していた私。
銀行の口座額の増え方なども感覚で分かっていた。
改めてここ数年を振り返って見たときに、今年の感覚がいつもとは異なって感じたのだ。
のそのそとスマホを取り出し、ここ一年間の給与総額と銀行口座の残高を確認した。

確実に社会人人生で一番溜まっていなかった。

年齢を重ねるにつれ、貯金が必要だとの声を多く聞いていた。
今は独り身だからこそ、その自覚は薄いことは確かだが、このままだとより来年も同じことを繰り返すのではないか?と不安になった。

その時、ちょうど降りる予定の駅に電車が到着。
少しソワソワした気分で忘年会に参加した(結局楽しくなって、行きの電車でゾッとしたのを思い出したのは年始のことであるが)。

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2020年になり、改めて支出の管理をしようと決意。
昨年の支出をザッと振り返ってみた。
家賃・食費・生活費・交際費に交通費…サブスクリプションも含めてだ。

正直、買い物でもだいぶ迷うほど衝動買いはほとんどしない私。
生活はできる限りミニマリストで生きていたいと思っているが、振り返って分かったことがあった。

支出の増加原因は「コミュニティ」・「繋がり」。

モノではない、コト・体験に使っていたのだ。
物理的に得たモノから感じることも多いけれど、それだけでない見えないモノにお金を費やしていた。
複数登録しているサブスクリプションも、それぞれにたくさんのメリットがあるが最終的にはそこにいる人たちが大好きで解約できずにおり、年々増えているのだ。
通信コースで通っている英会話スクールでさえも、英語力の伸びはさておき、そこに集まる人が大好きで何気に3年続いている。

これらの魅力を言葉にすることは難しいが、そこからの気づき・関係性・そしてまた気づき・関係性…無限のループが広がっている。

大前提として「心休まる場所・頼れる場所」があってこそ、自分自身の新たな一面に気づくことができると考えている私。コンフォートゾーンをつくりながら、世界を広げることはある意味、未来への投資だ。

新たな私に出会うこと、その先には新たな行動を起こすきっかけに繋がり、周りの人や社会の役に立つひとつになる。

一方で一定期間いるとコンフォートゾーンもぬるま湯に感じるようになってきてしまう。だからこそ、その場へもより深く入り込み、また新たな気づきを得る。時に今の場所だけでなく別の場所が必要になり、新たなところに飛び込んでいっていた。複数あればその幅や深さも変わってくる。

私の直近では本業である広報PRと趣味でハマった発酵、さらにワークショップデザイナーに興味があり、1月からまた新たなコミュニティに入ったところだ。それぞれでコミュニティがあり、多種多様な方々との出会いと共に拓けた世界がすでにある。

自分自身をつくるタネは色々なところに転がっているが、それを発見できるかどうかは自分次第だ。
すでにたくさんの物事で溢れかえった今。
ドーンと大きな打ち上げ花火を上げ、世界を変えることはとても難しい。
小さくても少しずつその枠を広げていきながら、自分が描く「こうなったらいいなと思う社会のため」に動く

だからこそ私は今後の私自身の可能性、ひいては未来の社会のためにお金を使う。

ベースとして広報PRというのはありながらも、発酵・組織論・デザイン思考などは掛け合わせていきたいからこそ、ここにお金を投資して、これから先を見つけていこうとしている。

もちろん貯金も一定額はしていくが、貯めることが全てではないということは身を持って痛感した一年で、これからも変わらない価値観になった。

組織であってもこれは同じ。
アンテナを張りながら、少しでも叶えたいと思う未来の社会に対して、可能性を信じる部分への投資を通じて、一歩をつくる。
もしかしたらお金の使い方と言っても、投資だけでなくお金を払って何かを提供することかもしれない。

個人・企業・団体それぞれが描く未来に向けて、少しずつでもお金を通じて一歩踏むことができれば、また見える世界も変わる。
少なくとも私はそう信じて明日も過ごしていく。

ありがとうございます。今の私はたくさんの人生の先輩方にお世話になったからこそだと感じています。いただいたサポートでは、後輩が迷った時に話を聞く際のカフェ代に恩送りさせていただきます。