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朧の森に行ったら帰って来られなくなった話。東京・番外編(ネタバレあり)

こんにちは、はるりんpicです。
観劇レポが熱くなりすぎたので番外編で記事を書きましたw
こちらもネタバレへの配慮は一切ないので初見のワクワクドキドキを取っておきたい方は閲覧をお控えいただくことをおすすめします。

東京公演観劇レポはこちらからどうぞ⬇️
なお、こちらの記事同様ネタバレ配慮は一切ありませんのであしからず。

1)雑感とか。

●オボロ3人衆の前髪
『朧の森〜』のキーパーソンとして登場する3人のオボロ。物語序盤でライ(松本幸四郎さん/尾上松也さん)にオボロの剣を与え、「この顔を持つ者に出会う時、それが運命の変わり目だ」と言い消え去っていきます。
何回目かの観劇で気付いたんですが、オボロヒとツナ(中村時蔵さん)・オボロミとシキブ(坂東新悟さん)・オボロツとシュテン(市川染五郎さん)って前髪も一緒なんですね。なので実は仮面を取らなくても誰だか分かったりします。

●「せいぜい、しくじらないことだねぇ」
物語序盤、ライにオボロの剣を与えたオボロヒが去り際に言う、新感線版だと秋山菜津子さん、歌舞伎NEXT版では中村時蔵さんの台詞です。
この二人の言い方がたまらなくすき。歌舞伎NEXT版の東京公演終盤は怖さすらありました。
新感線版にしても歌舞伎NEXT版にしても、何回見ても思いますがこの台詞に何か伏線があるような気がしてならないんよなぁ。
実はツナ・シキブ・シュテンはオボロ3人衆が化けたか取り憑いてるかしてない?
オボロ3人衆の前髪といい、ライとシキブの逢瀬のシーンでシキブが一瞬オボロミの顔してオボロの台詞を言うし、最後ライにトドメを刺したのはツナ=オボロヒと同じ顔を持つ人物だし。

●ラジョウの酒場で食い逃げするライとキンタ(尾上右近さん)に「金、置いていきな」とすごむフエ(尾上菊三呂さん)と一緒に手を出す酒場の女(尾上徳松さん)
後ろで黙ってスッと一緒に手を出してくる徳松さんが、なんかいい。

●キンタの「寸止めじゃな〜い」
ヤスマサ(川原正嗣さん)からツナに宛てられた手紙をライが読み上げるシーンでのキンタの台詞。右近さんの女方ボイスで聴けるのがとてもたまらない。すき。

●自由すぎるサダミツ
サダミツといえば主人公ライと対峙することになる、エイアン国の将軍。主演の松本幸四郎さん・尾上松也さんがライを演っていない時のお役のせいか、サダミツになるとはっちゃけていたような気がします。
初日からサダミツの笑いを豪快に演じてるし、公演回数増す毎に笑い声のボリュームも大きくなってるし、見る度にメイクが違うし、ハメられてわたわたするシーンでは舞台の端から端まで駆けずり回るしw
勢い余ってツナ様が素で笑っちゃうぐらいのオーバーアクションなこともあり、見ていてとても楽しかったです。

●松也サダミツの海老反り
海老反りというと女方さんがやってるイメージですが、松也さんがサダミツを演じている時に見られます。とても綺麗な海老反りで、推してるからとかの好き感情関係なしに見惚れてしまいました。

●レフ板効果抜群のマント
騙し討ちでウラベ(片岡亀蔵さん)を手にかけるシーンで、ライはマントを広げて見得を決めます。
ただこのマント、銀色の生地でできているため席によってはレフ板のように反射した照明をもろに浴びるのでめっちゃ眩しいのです。ちょっとだけ気分はムスカ大佐でしたw

●クロスオーバーデジャブ?
物語終盤の差し掛かりでイチノオオキミ(坂東彌十郎さん)が殺されてしまうのですが、死因は飲んだお酒に入れられたオニグモダケの毒。検死したマダレが「手のひらに出ている青い斑点が何よりの証拠」と言います。
表出した斑点…毒殺…やじゅさん…
『グレイトギフト』(テレビ朝日系、2024年1月期ドラマ)ですかぁっ!!
(すかさず脳内BGMがJUJUさんの『一線』)
余談ですが『グレイトギフト』で出てきた毒薬は服用すると首筋にシミが出てくる設定でした。
『グレイトギフト』より『朧の森〜』のが先(※新感線版は2007年上演)だけど、なんか、デジャブ…w

●エモい。
大詰めでボロボロになったライが落武者狩りに襲われるシーンで落武者狩りの一人(尾上まつ虫さん)と一騎打ちの立ち回りをするところ、松也さんver.がめっちゃエモいと思いました。
お師匠とお弟子さんの競演だからかしら。

2)例のアレ。

はい、今回も例に漏れずアレをやってます。

ティザービジュアルばーじょん2種。
まさかジェラトーニに鬼のツノを生やすことになるとは
思いもせなんだですよ

ライ様に扮するジェラぽんですw
2024年年明けの上演決定発表の時点ですでにウズウズしていましたが、6月にティザービジュアルを受けて「作るぅー!」と火がついて本チラシ公開から本格的に制作しました(本チラシが出るまではブーツを作ったりウィッグのベースを作ったりしてました)。

が!

東京公演上演前日の囲み取材で松也さんが何やらというか明らかにトリックがありそうな雰囲気のお衣裳をお召しでいらっしゃってまして…。
まぁ、蓋を開けてみたらぶっ返りがあったわけですが笑
幸い形も近いものを作っていたし、これはリニューアルせねばとまた創作魂に火が付いてしまいました。そして制作した結果はこちら⬇️

一見鬼のツノが烏帽子になった以外
変わってないように見えますが…
羽織の下のお着物も新調しました。
烏帽子を取るとポニテ髷のウィッグが出てきます。
「ぼくがみんなをずっきゅんしてやるー!」
いや、それ言うなら
「俺がお前らを滅ぼしてやるー!」ですから…

はい、丈は足りていませんがぶっ返ります。

https://www.kabuki-bito.jp/uploads/source/2018news01-02/kabukiza_poster_ookura.jpg

Google先生に「ぶっ返り」と画像検索で尋ねてみたら、ちょうど幸四郎襲名公演の幸四郎さんのお写真と尾上右近さんのブログに載ってた動画が出てきて「意外とイケるんじゃない…?」とネタの神様が降りてきてトライしてみた次第。
(右近さんのブログはフォロワーさんにも教えていただきました。ありがたき幸せ🙇🏻‍♀️)
ちなみにスナップボタン式なのでぶっ返るも元に戻るも結構簡単。

松也さんライの東京千穐楽公演で、このお衣裳を着た松也さんが登場して、じわじわと
「松也さんとジェラぽん…同じ衣装着てる…えええ何これどういう感情?!」
と思ってしまい泣きそうになりました。
いや、このトリック付きのお衣裳を着てらっしゃるのを分かってて作ってる確信犯ですし、今まで推しコスをたくさん作ってきたのにこんな感情になったのは初めてでした。

ただ、ぶっ返りのトリックに勘付いてしまったがために当初作る気でいたサダミツ(尾上松也さん/松本幸四郎さん)のお衣裳まで手が回らなかったんですよね。。。
おまけに予想だにもしなかった大詰めのラストシーンにもずっきゅん💘と来てしまい…もうこれは博多に持ち越すしかないな!\(^o^)/←

つらつらと思うがまま綴った番外編もこれきりでございます。ここまでのご精読、ありがとうございました。