ひーかほストラット アイスリボン大阪観戦記(試合当日)
AM4時半起床。新幹線で東京→新大阪。乗り継いで庄内駅で下車。大阪会場176BOXへ向かう。
2つのタイトルマッチが並ぶ今大会。来場のお客さんも何だか緊張感。わしもチケットを受け取って神妙に席へ。楓歩さんの提言により今回は『シングルとタッグどちらがメインイベントにふさわしいか投票で決める』という試みが行われて、大会開始時に発表すると案内されていた。
結果メインの座はシングルに。言葉失う楓歩さんはしかし、その場で切り替えて試合開始の時を待つ。
第4試合 インターナショナルリボンタッグ選手権試合 30分1本勝負
[ 王者 ] 星ハム子&真琴 VS 清水ひかり&松下楓歩 [ 挑戦者 ]
見ごたえのある攻防。戦い続けた楓歩さんだが、ハム子さんのダイビングボディプレスに沈み、そのまま3カウント。
タッグベルトに届かなかったひーかほ。会場は溜息と拍手が入り混じる。わしは自分の感情がもうよくわからない。ただ脱力している楓歩さんを見て、負けたのだと認識する。
ひーかほの試合を「多幸感がある」と表現する人がいる。それは、お互いにパートナーを信頼して全力で戦う姿があまりにも尊いからだと思う。「楓歩のために」「ひかりさんのために」その想いは一面に広がる向日葵畑のように眩しい。必死に声を掛けて、助け合い、支え合って起き上がる。見ていると震えるし熱くなる。
最大限の感謝を形で残すために、どうしてもどうしてもタッグベルトという勲章と歴史がほしい。きっとこれが楓歩さんのタッグベルトにかける意気込みなのだと思う。涙してリングを降りる横顔に滲む己への悔しさ。
しかしむこまこの強さときたら。技の重さ、連携、タイミング。王者の貫禄があった。ぶち壊すべき壁はあまりにも分厚い。でもひーかほならやれる。ベルトを獲る明確な理由があるから。自分のためでも、アイスリボンのためでも、観客のためでもない。パートナーのために。