名古屋の限りある夜の誰も知らない偶発のライブステージに寄せて
ここで音楽は鳴っているんだよ。
1年に何回も行ける場所じゃない。
僕は4回くらいしか行けないと思う。
それでも、音は誰かが観ているステージの上で初めて音楽として鳴っていくんだなって思った。
限りがあるって最高だ。
そんな4回を抱きしめて。それが幸せに生きるっていうことだと思った。
録音なんて簡単にできる。複製だって簡単にできる。
でも、「今日は来てくれてありがとうございました」は、僕が発した人だけにしか届けられない。そこに価値がある。それすらも音楽として結びついている。
僕はやっぱりライブが好きです。
数限りあるその日を、たくさんの人と分かち合えて嬉しかった。
そうやって人生の脳裏に日々を焼き付けていきましょう。
次のライブはちょっと空くと思う。たぶん春を過ぎた頃だと思う。
それまで僕は、ひとりで自分の曲を抱きしめ続けていたい。弦の震えが、自分の生きてきた時代を受け止めながら、生きていくだけ。
またあたたかくなったら、たくさんの人と分かち合えますように。
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