探し続けていたもの
この出来事ももう数年前の話にはなるけど
中学を卒業して以来
私は1人の同級生をずっと探していた
探すと言っても
SNSもそれこそ携帯電話などもない頃は
あのこはどうしているのかな?
そう思いを募らせるだけで
探すすべもなく
思うところもあって私学の高校に進んだ私は
それ以来中学時代の友人とはたまに連絡を取るくらいで
新しい場所で生き始め
携帯電話を持ち始め
そのうち少しずつSNSも流行り始め
ある場所で出身校や自分の情報を入れたり他の人のことを検索できる場所にたどり着くことが出来た
その頃には私も子育ても始まり
慌ただしくすごしていたけど
それでも彼女のことは度々思い返していた
ふと何気なく調べてみたら
数人の同級生の名前が上がっていた
その中にハッキリと名前を書いてあるわけではなかったけど
何故か彼女だ!とわかった人がいた
すぐに言葉をかけてみたけど
あちら側の反応はなんだ?誰だ?なに?って感じだった(笑)
そらまぁそうだ
いきなり○○さん?って声かけられても構えるわなぁとか思いながら自分の名前を名乗った
そこからは
こんな時にこういう表現はおかしいのだけど
私は絶対乗らないのだけど(笑)
ジェットコースターのような勢いで
中学時代の頃に戻ったような時間が流れた
案外近くにお互い暮らしていたこと
彼女はそのまま地元の高校に進んだこと
再会するまでにあった事
それは1日では話しきれない時間が経っていたけど
心は中学生の頃に戻ったように昨日のことのように話せることは不思議なようで当たり前のようにも感じられた
引っ越してきた彼女といたのはほんの僅かな時間だったと思う
だけどその中には私には深い思い出がたくさん残っていた
彼女はどう思っていたのかは
分からないけど
SNSで声をかけて私の名前を言った途端に思い出して貰えたのは
やっぱりその当時に大切な時間を一緒に過ごしていたのかな?とは思ってはいる
そんなこと聞いてはないけど
ひとしきり思い出話をして
連絡先も交換したあとで
彼女が言った
「今度みんなで飲みに行くから一緒に行こうよ」
高校生から行方不明になってたのは
私の方だったんだ(笑)