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バイト先の主婦に手作りお弁当をもらった
お弁当が鞄の中に入ってないことに気付いたとき、
反射的に「あ、お弁当忘れた!」と声に出していた。
その声は隣に座っていた古川さんにも聞こえていたらしく、古川さんは自分のお弁当箱をパカッと開けて「好きなの食べていいよ~」と言ってくれた。優しすぎ。
古川さんのお弁当はすごく綺麗で美味しそうだった。自分的には手作りお弁当の中身を誰かに見せるのって少し勇気がいるけど、これなら自信満々に見せられるなって感じ。
からあげが一番魅力的だったけど、おかずの中で一軍だから貰うのは申し訳ないと思って、ちくわにキュウリが入ってるのをくださいとお願いした。そしたら「ほんとは からあげ食べたいでしょ?」とニコニコしながら聞いてくれて、その通りだったから声を出さずに こくりと頷いた。そしたら、素直だね~って笑いながら からあげを一つくれた。それだけじゃなくて卵焼きもくれたの優しすぎる。
そのやり取りを見ていた他の2人の主婦さんたちも「よかったら私のも食べる?」と言ってくれて、少しずつおかずをいただいた。からあげ、卵焼き、肉じゃが、きんぴらごぼう、野菜炒め、全部めっちゃ美味しかった。既製品じゃなくて家の味がはっきりと出るものを食べさせてくれてなんか嬉しかった。
美味しいです!って伝えたらみんな笑顔になってくれて、もっと食べる?って聞いてくれたりバイトが被る日は春野くんのお弁当も作ってきてあげようかって言ってくれたり、みんなの優しさが止まらなかった。
(古川さんは仮名です)