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波乱すぎる2年目

順調に行っていた1年目は何処へやら…。
人生で最大のピンチでした。
主に冬に出来事ですが、まとめていきます。


1.Deutschland Stipendium の奨学生になる

この奨学金は、大学から応募できる奨学金で二学期目の学生が申請してもらえる奨学金になります。一年間、支援してもらえる奨学金で、かなり助かりました。(3−4学期間でもらえます)
2023年9月ごろ学校から連絡があり、正式に奨学生となったというお知らせと、奨学生一人一人に支援者がつくのでその方に連絡するようにと言われました。

・支援者の方

本来ならお礼のメールを書いて、関係は終わるのですが、支援者さんからお家に来てピアノを弾いてほしいと頼まれ会いにいくことになりました。
最初はとても緊張していたのですが(どんな方なのかわからない不安と、ドイツ語への恐怖)、家にお邪魔してみると暖かく出迎えてくださり、とても素敵なご婦人で優しい方でした。
なぜ家に招いてくださったのか伺ってみると、どうやら家にあるピアノは一昨年亡くなったご主人が趣味で演奏されていたピアノらしく、自分はピアノが弾けないけれども手放すのは寂しいとのことでした。
なので月に一回お茶か食事を一緒にいただいて、ピアノを演奏しに来てほしいと頼まれ、そこから月に一度お家に伺うことになりました
これから巻き起こる波乱もこのご婦人(カッセンさん)と出会っていなければ乗り越えることができなかったと思うので、本当に感謝しています。

お家での演奏の様子
Herrenhäuser Gartenのお庭
カッセンさんから頂いた帽子


2.ソリストになる


学校のプロジェクトでad-hoc-Orchester というものがあります。これは毎学期、抽選でソリスト、指揮者を各2名ずつ選んで、オーケストラと共演するプロジェクトです。
まあ当たるわけないかと思い、Schumann Klavier Konzert で申し込んだところ、当選しました笑。

・メンバー集め


ただこのプロジェクト、自分の演奏に集中すれば良いというものではなく、指揮者と協力しながら、オケのメンバーを集めなければならないのです…。
これがものすごく大変。なぜならこのプロジェクトは単位もお金も出ない、オケのメンバーにとっては有志活動に近いからです。(マスターの私も単位はもらえず)
10月の終わり頃にソリストに決まってから、友達に協力してもらいながらメンバー集めをしていきました。
結局、私や指揮者のツテだけでは集められず、足りない楽器の各教授に指揮者からコンタクトを取ってもらい、メンバーを派遣してもらいました。最終的にメンバーが揃ったのはプロべの2日前でした😇

・ゲッティンゲンシンフォニーと合わせ


指揮者から、11月の中旬ごろ、指揮のゼミナールがあるので、ゲッティンゲンに来られないかと連絡がありました。1日空いていたのでゲッティンゲンへ行くことに。
前日からとても楽しみにしていて、朝の9:30スタートだったので余裕をもって8:45に着く電車で向かおうと思っていました。しかしさすがといえば良いのでしょうか。Deutsch Bahn が遅延しまくり。ゼメチケの範囲内(定期)でいこうと思っていたのですが結局ICEのチケットを買うことに。それでもゲッティンゲンに着いたのが開始5分前😇
慌ててタクシーに乗り込み、息を切らしながら会場に着き、ピアノの前に座って一息つた瞬間に合わせが始まりました。もう冷や汗が止まらず、私が悪いわけではないのに、すごく居た堪れなくなりました。
ゲッティンゲンシンフォニーの皆様の優しさのおかげで無事に合わせが終わりましたが、これからは1時間前行動を心がけたいです

・学生オケとの合わせ

12月の頭にプロべが始まり、いよいよ本番が近くなってきたなと思っていました。ただ、シューマンのピアノコンチェルト、なかなか手強く指揮者泣かせの曲なので、合わせが本当に大変でした
この時期、丁度体調を崩してしまい、プロべ中ずっと咳が止まらず苦しくて…。飴玉を口に何個も放り込み乗り切りました。
エヴァからは1人で弾く時よりも拍を意識して弾くようにとアドバイスをもらい、3回目最後のプロべでなんとか合わせることができるようになりました。

・いざ本番

朝から最後のプロべがあり、最終調整をして、夜の本番を迎えることになりました。もうこの日は一日中緊張していて、ずっとテンションがおかしかったです笑
本番直前にエヴァから、客席であなたのことをずっと思ってます🤞とメッセージが来て舞台裏で少し涙ぐんでいました。
本番が始まって、ガチガチに緊張していましたが、色々あった中の本番、合格点かなと思います。

プロべ
本番

3.大波乱!家がなくなる

丁度オケの準備で忙しくなってきた11月の中旬、大家から今月中に引っ越すようにと突然言われ大慌て
実は10月に契約の更新をしたときに、未払金が1350ユーロあると言われ一悶着ありました。でも月々の振り込み証明書を提出して、大家も無事に銀行に確認が取れたから大丈夫と連絡があったのですが…。なぜか退去者になっていました泣
しかも私が電話したときには、私が今住んでいる部屋には新しい人が11月から入る予定だから出ていって。と言われ、どうしたらいいのか途方に暮れてしまいました。
コンチェルトの用意も大変なのに、物件探しなんて…と絶望していた私は、何かあったらいつでも頼りなさいと言ってくださった支援者のご婦人(カッセンさん)に連絡することに。
カッセンさんが直接大家と話をつけてくださり、12月中同じ建屋の別の部屋に住めることになりました。(私が大家と連絡を取ったときは空き部屋はないと言っていたのでクソがと思いました)
12月中にカッセンさんが大家から、1月から同じ建屋の別の部屋に長期的に住めるけれどどうかと連絡があったと私に話してくれました。でも、私はこんなに振り回された物件にもう住みたくないと思い、コンチェルトの準備をしつつ物件探しをして、無事に12月末に引っ越すことになりました。
新しい大家さんは優しいご夫婦で、事情を説明したら、家賃は1月からでいいから、12月中に荷物を運んだり、住んだりしていいからねと…泣。本当に助かったしありがたかったです。

なぜこのような状況になってしまったのかはさまざまな原因がありますが、大きな原因は大家とのコミニュケーション不足でした
初手の対応がもう少し上手くいっていればこんなことにはならなかったのかなと思いますが、いい加減な大家の元から離れることができて今はホッとしています。

4.その他の演奏会

・Diabelli recomposed

世界の22ヵ国50人の女性作曲家がDiabelliのテーマを変奏するというプロジェクトがあり、それをエヴァクラスの女子たちが初演するというコンサートでした。
1人5バリエーションずつ演奏していきました。どの曲も本当に個性的で面白くて、現代曲も興味深いなと思いました。
演奏会は大成功で、楽譜を購入してお客さんからサイン書いてと頼まれたりして、とても楽しい一時を過ごすことができました。
この演奏会の演奏がYoutubeに載っているのでぜひ聴いてみてください!

頂いた薔薇と楽譜

・チェロの友達と

11月の半ば、突然一週間後の本番で伴奏できないかと頼まれました。一週間…と思いましたが、曲は8分ほどの Nadia Boulanger :3 pieces という曲で試しに聴いてみたら、世界観が面白くてやりたいと思ったので引き受けることにしました。
2日で譜読みして、合わせが始まったのですが、本当にチェロの友達はアイデアが豊富で、とても勉強になりました。

最後の取り方も揃えようってなった

・ピアノデュオ

同じゼメスター入学のピアノの友達と演奏しました。デュオの先生が結構怖い先生で…。毎回2人でレッスンが終わった後に、食料品買い出しに行きつつ1時間くらい反省会をしていました笑
先生からスフォルツァンドを広島の原爆みたいに弾かないでと言われた時は流石に驚きを通り越してポカーンとなりましたが…
ドイツに来てから初めてこんなことを言われてショックでしたが、これが国の違いなのかなとも思いました。(先生はドイツ人ではなく別の国の方です)
なんとか演奏会も無事に終えて、ペアの子とホームパーティをしてお疲れ様だよねと慰めあっていました。

・ピアノカルテット

卒業するまでにしなければならないことの一つに室内楽の試験があったので、友達に声をかけて、カルテットに挑戦しました。トリオ以上は初の試みだったのでとても勉強になりました。(試験と名のつくものも初めてだったので緊張しました)
忙しいメンバーだったけれど、最終的には演奏にまとまりが出たのでよかったです!

Mozart
みんなありがとう!

5.まとめ

11月から12月は、コンチェルト、引越し、伴奏、演奏会、挙句体調を崩すという本当に悪夢のような日々でしたが、こんな経験日本ではいい意味でも悪い意味でもできないだろうと今は笑い話になっています。
ただ本当に当時は精神的に追い詰められていたので、家族、友達に話すたびに泣いていました。支えてくれた家族、友達には感謝しても仕切れません。本当にありがとう。Vielen Vielen Dank!
今回の記事は主にピアノだったり、大変だったことをまとめたのですが、次回は食べ物やプチ旅行についてまとめたいです!
本当に色々起きた2年目。今学期からついに3年目となりますが、まずは無事に卒業できることを祈って頑張りたいと思います!

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