#両立チーム育児 で未来の子育て、パートナーシップ、働き方を変える
子育てする親が知らず知らずのうちに心の中に持ってしまっている「こうするべき」「こうあるべき」という固定概念を崩し、第三者を巻き込んだりテクノロジーやサービスを上手く使ってチームで育児をする、という概念を世の中に広める実践型コミュニティとして2019年1月に「両立チーム育児ラボ」は発足しました。
私は、自身も仕事と育児の両立を目指すいちワーキングマザーとして、そして日本の子育てにおける固定概念を崩したいという裏ミッションに共感して、両立チーム育児ラボのコミュニティマネージャーとして立ち上げに携わっています。
立ち上げ人は、子育て世帯の食育・共育サポートに特化したサービス「エスキッチン」を運営されているエスキャリア・ライフエージェンシー代表の城梨沙さんと、事業開発マネージャーの川島美由紀さん。
そして途中からジョインしてくれた大手広告代理店勤務で、ラボのPR&プロモーションを担ってくれているみなこさん含め4人でコミュニティ運営をしています。全員、泣く子も黙るゴリゴリのワーキングマザー(笑)
でも私たち自身が自分たちの両立に悩み、もがき、色んなことを試し、周りに頼ってきたからこそ、自分だけまたはパートナーと2人だけで抱え込まずにチームで家庭を運営することの大切さを誰よりも実感しています。
「育休中は子育てに専念するべき」「手作りの離乳食を作って母の味を覚えさせるべき」「子どもが風邪を引いたときは母親が仕事を休むべき」・・・私自身もこんな固定概念を自問自答したこともありました。でもこんなべき論と戦っていたのは私だけで、パートナーは私にそんな姿を求めていなかったし、子どもに見せたい姿も別にあると気付きました。
「私たちらしい育児をして、私たちらしい両立の形を作ろう」
まず自分たちが大切にしたいことは何か?家族の軸は何か?をパートナーと何度も話し合い、育休期間を活かして色んなサービスを試したり、育児に第三者を巻き込み始めました。何事も急には変えられない、急な変化は親にも子にもストレスがかかります。少しずつ、ゆっくりと、色んな変化を起こして、わが家の両立環境を模索してきました。
こんな風に、少しずつ、ゆっくりと、でも必ず「実践」に移すということが両立チーム育児ラボの特徴です。ノウハウや知識だけため込んでも、行動に移さなければ何も変わりません。一人ではハードルが高いことも、チームメンバーと一緒に応援し合いながら取り組むことで、行動に移せたり継続できたりします。
そんな山あり谷あり、紆余曲折を経て変化と遂げてきたラボの1年間の奮闘記をまとめてみたいと思います。
1月 両立チーム育児ラボ始動
コミュニティマネージャーを任された私の独断と偏見で、精鋭の育休仲間6人をリクルートしました。一人目の育休から色んな課題を認識して自主的に改善に取り組んでいる子、一人目と二人目の育休が重なり様々な悩みを共有しながら切磋琢磨してきた同志のような子、三人目の育休で新たなチャレンジをしようとしている子、前々からの友人もいれば、別のコミュニティで出会ったばかりの仲間や、一度会っただけの子もいました。リクルート基準は私の「直感」です。この子となら一緒に走れそう、この挑戦を一緒に楽しんでくれそうと直感的に思った人に声をかけて、両立チーム育児ラボ0期プロトタイププロジェクトがスタートしました。
1月のシェアテーマ
・料理のアウトソーシング
・パートナーの巻き込み方
・第三者に頼るチーム育児
2月 キックオフミーティング
年明けからオンラインコミュニティをオープンさせて、Facebookの秘密のグループを使って自己紹介や両立事情をシェアするコンテンツの運営を行い、まだ顔を合わせたことのないメンバー間に一体感が生まれてきたところでオフラインのキックオフミーティングを行いました!
場所をお貸し頂いたのは、ママの転職支援をされているビーボ社。
そしてスペシャルサポーターとして両立チーム育児ラボを応援してくだることになったのが、NPO法人ファザーリングジャパンの理事を務めている林田香織先生。キックオフにもお越し頂き、夫婦で家族のビジョンを共有する「STAND会議」の大切さや、チームビルディングPDCAについてレクチャー頂きました。
2月のシェアテーマ
・両立チーム育児行動宣言
・チームわが家のチャレンジ領域
・便利家電&テクノロジー
・職場&上司の巻き込み方
3月 復職直前ラストスパート
0期メンバーは一人を除いて全員が会社員で、4月復職予定でした。
3月はそれぞれが復職準備に大忙し!チーム編成の見直しや、復職面談対策など情報共有しながら頑張りました。
そんな中復職前最後のオフラインイベントとして、チーム育児の中間報告会を行いました。各自が各家庭で実践していることをシェアして、改善点をみんなでディスカッションし、復職までのラストスパートに繋げる貴重な会でした!
ゲストとして、応援団の林田先生はもちろん、ラボメンバーに紹介頂いたファミリーキャリアコンサルタントの藤川理絵さんにお越し頂き、復職後のありたい姿を描くワークショップも行いました。
3月のシェアテーマ
・働き方の見直し・工夫
4月 いよいよ、出陣!
4月中旬から順に復職するメンバーを順番に送り出し、エールを贈り合いました。本当に同志というか、戦友というか、このメンバーがいるから頑張ろう!みたいな結束感があって、本当に心強い復職でした。
4月末やGW明け復職メンバーもいたので、最後にみんなでランチをしたのも良い思い出。
4月のシェアテーマ
・復職前に読みたいおすすめ本
・復職に向けた両立チーム育児体制
・復職宣言
5月 チーム育児混乱期
チームビルディングのステップで一番最初に来るのが「混乱期」、育休中にパートナーと決めたことも色々と粗が出てきたり、ミスしたり、予定通りに行かなかったり・・・そんな時期です。
復職をもってラボ活動は一旦終了となるのですが、復職後半年は毎月月末にオンラインでその月の振り返りをして、メンバー全員で状況共有を行いました。しかもガチでマジの振り返りなので、KPTでしっかり改善点を洗い出します。
5月の振り返りではさっそく社内の変化のなさにモヤモヤする人続出で、本当に私たちが変化・成長した育休だったんだな~と思い知らされました。にしても、メンバー一人一人の振り返りが超長文・・・!みんなの熱い思いに心を突き動かされました。「みんなが頑張っているから、私も頑張ろう」不思議とそんなパワーが沸き上がってきました。
6月 余裕なしのガタガタ道
復職して一ヶ月が経ちだんだん仕事のペースがつかめてきたものの、まだまだ育児では予想外の事態連発で「両立」と言える状態ではありません。かろうじて回している感じ。
あっという間に過ぎてしまう毎日だからこそ、一旦立ち止まって振り返ったり、何が上手くいってないんだろう?何が問題なんだろう?と点検することってとっても大事だと思っています。一人だとないがしろになってしまうことも、チームで取り組んでいくことで継続していきます。
7月 1期生向けラボ説明会
9月の1期生スタートに向けてラボのカリキュラムを見直し、1期生希望者向けに説明会を開催しました。
0期メンバーのみはるんが半休使って参加してくれて、パートナーシップ構築の奮闘記を語ってくれました。
そんな中本業は復職3ヶ月目を迎え、ようやく両輪が回り始めた実感がありました。すべては育休中に準備していたチーム編成のおかげ、そして復職後社内でも主体的に行動・発言して選択肢を広げたことでとても働きやすい環境が手に入っていました。
9月 両立チーム育児ラボ1期生始動
オープンな募集で12名の新メンバーが集まり、そして0期からも5名が引き続きラボメンバーとして継続参加してくれることに!
今回のメンバーはキャリアを積んでから妊娠出産されている方が多かったり、国際結婚されている方だったり、初めてのパパメンバーもいたりかなりダイバーシティに富んでいて自己紹介スレッドが大変盛り上がりました!このメンバーでどんな化学反応が起きるのか楽しみ!
10月 1期生キックオフミーティング
いよいよ1期生が顔を合わせる最初のオフ会です。0期のとき同様林田先生にお越しいただき、「チームわが家」の講演をして頂きました。
それぞれの両立の課題をシェアして、ぐっと距離を縮めた1期メンバー!
そして運営メンバーの4人で、ワーキングマザーの裏話を赤裸々に話す音声配信もスタートしました!
11月 WORKO!登壇
ラボ応援団の林田先生からのお声がけで、11/3に東京国際フォーラムで開催された朝日新聞社のイベントWORKO!にて、チーム育児を実践している家族として私と、0期メンバーの高山さんが夫婦で登壇させて頂きました!
なんと3児のパパであるタレントのユージさんと同じステージで、わが家のチーム育児についてお話させて頂きました。ユージさんは同世代でとても話しやすく、林田先生のスムーズな進行もありとても楽しくお話できました。
12月 0期1期合同忘年会&クリスマスオフ会
わたウラの公開収録も踏まえて12月頭に忘年会を、12月後半にクリスマスオフ会を開催しました。
クリスマスオフ会ではみんなでクリスマスのお菓子を持ち寄ったり、現役看護師のメンバーに子どもの救急救命をレクチャーしてもらったりと楽しく学びの多いオフ会に。
代表の城さんが、働く女性を取材するメディアmoleculeにてラボの取材を受けた記事も公開されました。
2020年 両立のその先を考える
メンバーも増え、色んな取り組みをしていく中で、私たちが考えるのはこの令和の時代において「両立」という言葉は適切なのか?という問いです。
両立とは「両方が成り立つ」という意味で、一般的には仕事と家庭の両方が成り立つことを指します。ですが、われわれの生きている世界は仕事と家庭の2つではありません。副業やパラレルキャリア、ボランティア、趣味、様々なコミュニティ活動等、子どもがいても色んな顔を使い分けながらしなやかに、軽やかに色んな役割を飛び回っているのが、令和のママ・パパたちの姿です。
色んな情報に溢れ、選択肢が充実した中で、やりたいことは諦めなくていい、むしろ実現するための道は複数ある、という状態だと思います。そんな世の中でも未だにはびこっているのが「母親たるものこうあるべき」という古い考えや固定概念です。
その考えを手放し、周りを巻き込んで、自分の道をどんどん切り拓いていくママやパパを応援したい、やりたいことがある人たちが一歩踏み出すきっかけを作りたいと思っています。
いつの時代も、子育ては一人でするものではありません。「ワンオペ育児」という言葉を世の中からなくして、チームで育児をすることをあたりまえに、パートナーシップをフェアに、そして「育てる」も「働く」も欲張りに叶えられる世界を作っていきたいです。
まずは自分から、そしてラボメンバーが変わり、その周りの人たちが変わり、その周りの環境が変わり、やがて世の中が変わっていく。
「両立」という言葉に変わる、私たちのメッセージを2020年も模索し、見つからなければ作っていきます。
これからも、私たち両立チーム育児ラボをよろしくお願いします!
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