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『ゲシュタルトではなく』毎週ショートショートnote:お題【誤字審査】

たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。

「文字だけをひたすら追え。文章として読もうとするな。それが間違いのはじまり、見逃す要因だ」


先輩の檄が飛ぶ。


タイポグリセミア現象という概念がある。それは、文章中の単語の文字順を少し変えても、その文章を問題なく読めてしまう現象であるという

今は一日日中、とてても寒たす。いつもは、東京は雪が降んりませが、今日はたさくん、雪が降りました。雪は白くて、冷くたて、きれしれいた。

これくらいなら誤字を見つけやすい。しかし読んでいる内に自分の記述が誤字ばかりになる魔界に入り込みそうだ。ひらがなが多い文章は特に。

カンバに、さふいを、入れしまた。スホマも、入ましれた。日語本の、教書科も、入しれまた。教書科は、少重しい、でかすら、かんばは、重っくなた。そのカンバを、手持っにて、学校に行ましきた。

句読点が多すぎる……という問題ではない。私はいつから就学前の識字力に低下したのか。


「くだらん現実逃避は止めろ。お前はコピー要員に格下げだ!」

校正担当の私は、知らぬ内に誤字審査されていたようだ。復帰はいつになるやら。重い足を引ずきり、私はコピー機が置てあるポジションえと向かった。


拙稿題名:ゲシュタルトではなく
総字数:477字

よろしくお願い申し上げます。

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※作中の(引用機能を用いた)誤字記述は「タイポグリセミア変換ジェネレーター」の例文を一部改訂して使用しました。


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春永睦月
拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。