#毎週ショートショートnote 、お題【洞窟の奥はお子様ランチ】で【冒険小説風】ショートショート、参ります。
その洞窟の奥はどこまでも深く、いつ辿り着くことができるのか分からぬほどに真闇が拡がっていた。今はひたすら歩を進めるしかない。少年は口を真一文字に結び、笑いそうになる膝を手で押さえながら、勇気を振り絞って歩いていった。
「そっちは違うぞ、行き止まりだ」
声が掛けられる。ようやく闇に慣れた目をこらすと、そこには男が立っていた。
「ありがとう。じゃあ、こっちの道を行けばいいの?」
「お前が進もうとしていたのは明かり採りの小窓が開いただけの場所。奥はこの先にある」
道を教えてくれた男にお礼を告げ、足を進めていく。持っているランタンの油は保つだろうか。この光が消えてしまえば真っ暗だ。
やがて眼前に小さな空間が見えてきた。
そこには、一本のツルハシが岩肌に立てかけるように置き去りにされていた。
あの男の忘れ物?何でもいい、これを使って――
「脱出だ!そしてお子様ランチを食べるんだ!!」
少年は吠えながらツルハシを振るった。希望のお子様ランチのために。
拙稿題名:希望のために岩を崩せ
総字数:415字(原稿用紙一枚強)
よろしくお願い申し上げます。
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