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私の世界とあなたの世界は、同じだけど、ぜんぜん違う。

私たちは同じ世界に生きているようだけれど、実は全く違う世界を生きています。

(この事実についてこれから長々と書き記すのですが、これを読むあなたへ、これは悲しい話ではないということだけ先にお伝えしておきます。そして、ぜんぜん違うけれど、同じ世界にいるあなたへ愛と敬意と親しみを込めて、「私たち」という言葉で書き記すことをお許しください。)


私の世界とあなたの世界は、同じだけど、ぜんぜん違う。


 私たちは大いなる源を始まりとして、ハイヤーセルフ→魂→心→肉体と細分化してゆきました。まるで、植物の根がどんどん細く複雑に絡まりあいながら地中を進むように。そしてこの世でそれぞれの意思を持ち、小さな独立した自己を確立したのです。
 それぞれの世界はとてもよく似通っているので、あなたと私の生きる世界は同じであるように見えます。しかしそれは源を同じくする私たちには共通点があるという、もう一つの事実からくる小さな誤認だと思うのです。

 源の末端である我々は、宇宙の中の地球という星の上に様々な文化を持つ国を作り、そこで各々の生活をしています。分岐に分岐を重ねているのです。末端になるほどその違いは目に留まりやすくなってきます。同じ国に暮らしても姿形は全然違うし、それぞれの人生も考え方も違う。手のひらから分岐した指がそれぞれ異なる形をしているのと同じように、源流を同じとしているために似てはいるけれど、末端は全く異なる形をしています。

 ここで冒頭に戻ります。私たちは同じ世界に存在すると同時に全く違う世界を生きているのです。要因は様々ですが、私が一番大きな要因であると考えているのは、それぞれの持つ自己、マインドの違いです。マインドはその人が身を置いてきた環境、過去、付き合う人、多種多様なものの影響を受けて構築されます。だからマインドも、実は全く同じものは存在しないと考えているのです。(私の中では自己とマインドはある種互換性のある言葉です)

 では全く同じ経験をしてきた二人の人間がいたとして、その二人は全く同じ考え方をするのではないかと仮定したことがあるのですが、私の中でそれは否定されているのです。その大きな裏付けとなったのはRAS神経の存在でです。


脳のフィルター、RAS神経

 RAS神経は「脳幹網様体賦活系」と名の付く脳の機能のひとつです。
これは聞きかじった程度の知識であるから大雑把なことしか知らないのですが、わかりやすく言うと脳のフィルター機能のこと。
 私たちの脳は、自分を取り巻く膨大な情報をすべて処理することができなません。そんなことをすれば一瞬でエネルギーが消費され、私たちの命は尽きてしまうといいます。そうならないように、目の前にある情報から自分に必要だと思うものだけをオートでかいつまんで取り入れているのです。
 つまり、私たちは寸分違わぬ同じマインドを持つことは不可能と言えるほどに難しいことです。それぞれが、それぞれに必要なものだけを見ているのだから。


パラレルの選択

 後述の通り、様々な環境に身を置き、様々な出来事に直面し、それぞれが意識的・無意識的にカスタマイズしてきたマインドは、私たちが何かを選択する時に働いています。あらゆる意味での経験値で育てたマインドによって選んでいるのです。
 私たちが選択する時、そこにパラレルが生まれる。例えば、Aを選んだ世界とBを選んだ世界が同時に存在するということ。私たちはそれぞれ異なるマインドで異なる何かの中から選んだ先のパラレルを生きているのです。選択するだけでも世界が分かれるのです。何も選択しないということすら、選択なのです。これを知った後、日々数え切れないほどの選択をしている我々が全く同じだとは、私には到底、言い切ることができなくなってしまいました。


それで?

 どうして私たちが違うのか、という問いに対する現在の私の答えは、きっと大いなる源であったときにまで遡ってみなければわかりません。こればかりはさっぱりわかりません。ここまでいろいろ分析してみたものの、全くわかりません。その時のことを覚えていないと言ってもいいかもしれないですね。(考えたけれど、もはや過去の事実ならば何が発端でもよいと感じている)


 しかし、私は源から分岐した末端であると同時に、また新たな源であるのです。
今の私は未来の自分の源であり、創造主なのです。ならば私が私の宇宙の始まりであると言えるし、私の宇宙についてなら自由に語ることができます。

 私と言う源は、分岐することは未来を創ることだと考えています。そして未来を創るときに選択肢は多い方がいいと思っています。ならばやはり自分以外の存在がいること、その存在が自分と同じく自己・マインドによる選択をしてくれることは、豊富な選択肢を生むために必須項目のように思われます。

 つまり、個々が自由に見聞きし、感じ、好きに創っている世界。個々が集まった世界を、宇宙を、私は望んでいて、創ったのです。私はこれを共同創造と呼びます。共同創造した宇宙には、個々の宇宙がどうしても必要なのです。

 だから私の世界とあなたの世界は、同じだけど、ぜんぜん違うのです。
それって私にとっては信じられないほど豊かで、とても嬉しいことなんですよ。


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