恋をすることについて vol.6
(*ネタバレ注意)
好きという気持ちを伝えること。
好きだという思いを受け取ること。
恋愛のかたちに答えはない。
そんな簡単に言われてもどうしても比べてしまう。嫉妬してしまう。
制度のせい?性別のせい?それとも、自分のせい?
何が感情を揺さぶっているのかはわからない、だけど、自分の気持ちに変化があるのは事実だと思う。そう思わざるをえないくらい、あいつのことを考えている。
人の感情はひとつではないし変わっていくもの。頭ではわかっていたけど、自分のことがわかっていなかったのかもしれない。
そして何より、「普通」でいたいと思っていた。壁があると思っていたし、壁を作って生きてきた。自分は普通で、あっちの世界の人は別。
そんな偏見ないよって表面的にはクールでいたけど、どこかにあることに気づかされてしまう。だからこそ、壁を作りたいと感じていたのかもしれない。
だけど、やっぱり愛おしいし、会いたいと思うし、そばにいないことが寂しくて、帰ってこないかな、なんて考えてしまう。
それが「大事にしたいと思っている」という本当の気持ちなのかもしれない。
* * *
映画「窮鼠はチーズの夢を見る」が、とても良かったので、誰かと話がしたいんだけど、うまく感想を言葉にできるかわからず、まだ見ていない人も多いと思い、記録をしてみた。
まだ、うまく感覚が言葉にできていないけど、映像がどれも美しく、リアリティがありつつ、掴みきれない感じが考えさせられる要素で、行定勲監督の技だなぁと思う。
そしてなによりも主演ふたりの演技が、期待を裏切られるほどに良かった。
間合いと、呼吸と、距離感と、声と、話し方と。
ひとつひとつが本当に、なくてはならない要素で構成されていた。
それも行定監督の技かもしれない。
自分が大事にしたいと思う気持ち、そして何より、自分自身を大事にすることについて、優しく、温かく、そしてまっすぐに、メッセージを伝えてくれている作品のように感じた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?