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6年前の今日の話

まだ、前のアパートに住んでいたときのこと

未明の時間の大きな揺れ

私も夫も大きな地震の経験があったけど、
それでも揺れに驚いた

別室で寝ていた生後半年の子は、
揺れに気づかずに静かに眠っていた

すぐにテレビをつけ、
地震の情報を確認した

震源は海底ではないらしいが、
震源に近いお互いの両親の安否が気になる

私はすぐに室蘭に住む両親に電話をかけた

ありがたいことに、両親は無事だった

電話の途中、
つけていたテレビと照明が消えた

停電

すぐに復旧するだろうと思っていたけれど、
待てども待てども復旧しなかった

寝て起きたら復旧するだろうと思い、
一旦、皆で床についた

朝になっても
電気は復旧しなかった

スマートフォンで情報を集めようにも、
Wi-Fiがないので
なかなか繋がらない

その日の札幌は
穏やかで過ごしやすいお天気で、
外からは交通整理をする
警察官の笛の音がよく聞こえてきた

電気の通らない街は不気味なほど静かで、
秋の青空と柔らかい太陽の光が
不安を払拭してくれた

不謹慎だけれど、
これはこれで平和だなと
思ったことを覚えている

昼頃には電波が途絶え
スマートフォンも使えなくなり、
とにかく待とう
果報は寝て待つ
と、みんなで昼寝をした

夕方
まだ停電は復旧していない
日が傾いて不安が募る

どうにかして今の状況を知るために、
子を抱えて7階分の階段を降りた
駐車場にある車のラジオを聞くために

ところが、
地震の揺れで安全装置が作動し、
そのせいで車のバッテリーが上がってしまい、
ラジオが聞けなかった

がっかりした気持ちで
再び子を抱えながら7階分を昇る

7階に着いた瞬間、
聞こえるはずのない
テレビの音声がかすかに聞こえてきた

お隣さんの家からだ

まさかと思って
家に戻り、
テレビをつけてみると、
夕方のニュースが画面に映った

そして、
画面に映っていたのは
厚真の山がどこもかしこも崩れていた映像だった



6年前の今日に起こったことを、
記憶が残るままに
書き連ねてみました

当時の我が家は
地下鉄駅の近くであること、
大きな病院が近くにあることで、
停電の復旧がとても早かったようです

小さな子を抱えていたので、
心から有り難く、助かったと思いました

ただ、室蘭の両親はそこから3日ほど
電気のない生活を送り、
暮らせないことはないが、
とても不便だったと話していました

地震の被害も局所的にとても大きかったですが、
あのブラックアウトは
全道的に大きな影響を与えました

あれが暑さの厳しい日や
ましてや真冬だったら、
二次被害が相当出ていたことと思います

今日の夕方のニュースを見ていた我が子が
「怖いね」
と言っていたので、

小さかったから覚えてはいないだろうけれど、
あなたもこの地震を経験しているのだということ、

子が大人になるまでに
またこういう地震に遭う可能性は高いので、
日頃の避難訓練は真剣に行うこと
を伝えました


いつどこで起こるかわからない地震
いつどこで起こっても何とか凌げるように、
日頃の備えは必要だなと思います

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