推すというよりは…
もはや3人に1人は推しがいると言われる現代において、推しの対象そのものだけでなく推し活をするためのお店も増え、推し活が生み出す経済効果は非常に高くなっている。
そんな中で、私もいわゆる推し活に近いものをしているのだが、世間一般と同じようで違うものである。
私が応援しているアーティスト、
いわゆる推しというのは、
7人組ダンス&ボーカルグループのBE:FIRSTである。
AAAの日高さんが2021年に開催したオーディション「THE FIRST」で誕生したグループで、
紅白に2年連続で出場し、ストリーミングや各種チャートで1位を獲得する話題のボーイズグループだ。
私は2022年の5月末に、ビーファーストの楽曲であるBye-Good-ByeのMVを見たことから、より知りたいと感じるようになり、オーディションを見て沼ったのである。
ここまで見ると、他のダンス&ボーカルグループとなんらきっかけや変わりはないかもしれない。
だが私にとってビーファーストは推しというよりもアーティストを応援しているという意識が強いのだ。
え、言っていること一緒じゃん?と思ったかもしれない。実は一緒なようで違うのである。
まず推しというのはもともとどのような理由から好きであることが多いだろうか。
ビジュアルが好きだったりパフォーマンスがカッコよかったり、
あるいは普段の姿とパフォーマンスの姿のギャップに惹かれるという場合もあるだろう。
ビーファーストもそういう瞬間は多々あるのだが、一番の魅力は音楽ファーストであるということだ。
これはオーディションであるTHE FIRSTの話まで遡ってしまうので、ここでは割愛するが、私が思うにビーファーストは一人一人が音楽オタクであり、パフォーマンスも音楽を主軸になっていることが多い。
これは当たり前のようでなぜか当たり前にはならなかったのではないだろうか。
ソロアーティストだと音楽が主軸なのはなにもおかしいことではない。だがダンス&ボーカルになるとどうだろうか。
なぜかダンスを全力で踊る方向性に振りきったり、ファンサービスをすることが目的になってしまい、ダンス&ボーカルのボーカルが後回しになっているイメージがないだろうか。
なぜダンス&ボーカルというだけで、
しかもグループで活動しているだけで、
音楽があって成り立つ職業なのに、違う風に見ているんだろう。
私はTHE FIRSTを見てから、
このダンス&ボーカルグループに対する無意識な偏見に気づいたのである。
ビーファーストは本来のダンス&ボーカルというジャンルに忠実になり、音楽と向き合いながら、音楽を歌とダンスで本質的に表現することのできるアーティストであると感じている。
これはいわゆる推し活という概念とは、似たようで少し違うのではないかと思う。
だからといって良い悪いがあるわけではないが、私はビーファーストを応援したからこそ出会えた価値観が確実にあると思っている。