楽しそうに踊っている
1日晴れて、2日雨が降る、というのが続いている。前にも書いたけれど、ぼくは雨が嫌いではないので、特に家にいられる日に雨だと、今日のように、何だか救われる思いがする(もちろん雨が降ってほしくない日もある)。
とはいえ、ぼくは年中仕事しているような年中休んでいるような生活で、今日も大田区まで用事ありビューンと行って帰ってきて横浜の図書館で調べ物、その近くの八百屋で買い出し。
その店はとにかく重宝している。何しろ安い。県内産が多いから農家から直接買っているのだろう。今日の収穫。白菜1/2で128円、大根1本100円、しいたけ2パック100円、ほうれん草2パック100円。スーパーで買うと少なくてこれの2〜3倍はする。安いだけじゃなくて生きがよくて量がある。
今朝は、起きてすぐにこんなニュースから見た。ウェブ毎日新聞から、「30、40代「貯金ゼロ」が23% SMBCの金銭感覚調査」。
23%どころか、こんな話もある。これによると、30代〜50代の貯蓄ゼロ世帯は40%を超えている。40代が一番酷い。まさに我々の世代でありますな。
かと思えば、人手不足の業界が多いというニュースもある。いまこの国の政治家はいったい何を考えているのか。日本はまだ人が貧困で死ぬような状況ではないはずだ。しかし、それは政治がしっかり作用していればの話で、現実はそうではない。
ぼくも相変わらず苦しい。いつまでやってゆけるか。必死で暮らしている。上に紹介した毎日新聞のニュースには、
「年収がいくらだったら結婚、出産しようと思えるか」との問いでは、結婚が500万円以上、出産は600万円以上と答える人が多かった。
と書かれている。
うちはそれを大きく下回ってる。ぼくたちは家族と、“人"にだけは恵まれていて、それを頼りに生きてる。そういう経済ニュースでは測れないことを見定めて生きてゆくしかないからだ。お金(というか、その数字)の力学を真に受けていたら、結婚もしていないし息子はいなかっただろうし、いまの自分もいなかったかもしれない。正直な感想を言うと、いつ死んでもおかしくないような生き方をしていたし、している。行政も場合によっては殺しに来る。──というより、人の死生観というものが狂ってるような気もしてる。
ぼくがこの10数年やってきた『アフリカ』のような個人的な事業なんか、日々の暮らしを優先して、後回しだ、と考えるのが、この世の中の人びとの常だろうけれど、ぼくには思い出す話がある。
伝染病が大流行して、人びとがどんどん死んでゆくような状況にある国で、彼らは楽しそうに踊っている、というレポートを。
ぼくは書いて、本をつくっていたから救われたんだろう。
評価されたり、褒められたりしたからではない(あまりされたこともないが)。そんなことはどうでもいいことだ。“書く”こと、“つくる”こと自体に支えられている。
毎日、毎日書き続けているし、また、懲りずに(苦し紛れに?)(生きるために?)"つくって"ゆこうとしている。
(つづく)
「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"、1日めくって、3月7日。今日は、今日は、お菓子とお皿の話。※毎日だいたい朝に更新しています。