ときめきが世界を救う~暮らしのなかのSDGs~
とってもうれしい出会いがありました。偶然入ったお店で、一枚のブラウスに一目ぼれしちゃったのです。
洋服を買うつもりなんてまるでなかったのに、ふと目に入ったブラウスに吸い寄せられちゃって。
白地の綿に白の刺繍。
白on白なのに、ものすごい存在感。
生地の肌触りもやわらかくて気持ちいい。
これ、なにぃ~???
めっちゃかわいい~!!!!
「これはインド綿で、手仕事なんですよ」
と店員さんが教えてくれる。
私、職人技で、しかもかわいいやつ、大好きなんです。
久しぶりに思い出したときめきの感覚
ふと店内を見わたすと、私好みの服がたくさんあるではないですか~。カーキ色のワンピース。手触りがフワフワだと思ったら、ガーゼ素材なんですって。
このお店、たのしい、おもしろい、ワクワクする!
そういえば私、しばらくこんな楽しい買い物してなかったな。コロナになって外出が少なくなって、洋服を買いに行くことがめっきり減った。久しぶりにお気に入りのセレクトショップをのぞいてみたら、テイストがガラリと変わってた。なんか、つまらなくなってる……。聞けば、コロナの影響で取引先の工場が潰れちゃったのだとか。
そんなこともあって、買い物難民になった私。
手頃な大量生産の服で間に合わせていたけれど、今思えば、欲しくて買ってたわけじゃなかったんだな。だって、全然ときめいてなかったもの。
一目ぼれしたブラウスは、私にとってもよく似合ってた。
あらら、自分で言っちゃった💦
店員さんは一つひとつの洋服の特徴を詳しく教えてくれた。その話し方から、これらの洋服を愛おしんでる様子がすっごく伝わってくる。
結局、ブラウスのほかにも何点かご購入。
そして、支払いの時のふとした会話から分かったのは、このお店はフェアトレードのお店だったということだ。
「買い物には社会を変える力がある」
フェアトレードのことは知っていた。だけど、一度も利用したことはなかった。途上国に暮らす人たちの自立支援につながる取り組みはすばらしいと思う。ただ、私はみずからフェアトレードの商品を探すほど熱心ではなかったし、単に私の生活との接点がなく、利用する機会がなかった。
私が「フェアトレード」の言葉に反応すると、店員さんはうれしそうに、私が買ったブラウスがどのように作られているのか話してくれた。
インドで400年の歴史を持つチカン刺繍というらしい。ひと針ひと針縫っていて、完成まで1週間、と言ってたかな。。。うろ覚え。
家に帰ってその会社(シサム工房)のHPを見てみた。
現地の人たちの手仕事であり、しかも天然素材なので、品質管理がとても難しいそうだ。傷やシミをどこまで“味”として許容できるのかを問いながら、同時に品質向上のための努力をしてきたそう。
工房の代表、水野さんの言葉にぐっときたので、ここに抜粋して転載します。
シビレマシタ。
一人ひとりがかけがえのない存在。
こっちが駄目だからあっち、とかついやっちゃいがちだけど、あなたと組むと決めたんだから、あなたとやっていく。そういう覚悟を感じたよ。
私はこのブラウスと出会えて幸せ。この刺繡をひと針ひと針縫ってくれた女性たち、このブラウスを作る工程に関わった人たちのことがとても身近に感じる。
そして、お気に入りの服がたくさんあるこのお店と出会えたこと、思いがけず私の購買行動がフェアトレードの一端を担うことになったのもうれしい。
これからもこのお店に通うよ。