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「世界を旅するトラベリンキャット、ときどき西荻」な花屋の看板ネコに会いに行く

ネコ写真家の石原さくらが訪ねる、東京・西荻窪の看板ネコ。最終回となる5ネコ目は、国内外を旅する姿がInstagramでも話題のトラベリンネコ・スカくん。鮮やかな花とネコに癒されてきたので、幸せをちょっとお裾分け。

西荻窪駅南口を出てまっすぐテクテクと歩いていくと、絵葉書にでもありそうなショウウィンドウの窓越しに白黒のネコがたたずんでいた。

こちらは、フラワーアーティストmicaさんのアトリエ、オルテンシア アズール

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絵葉書のようなショウウィンドウ

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ここにいますけど何か?

佇んでいたのは、スカくん(正式表記:suca!)、6歳。
アトリエの主宰で飼い主でもあるmicaさんによると、「スットコドッコイのスカタン」がお名前の由来なのだそう。

お名前の由来と正式表記に「!」マークがつくところからなんとなくそのキャラクターが見えてくるようで、撮影前からワクワクが止まらないのであった。

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さて仕事すっか、と言わんばかりに立ち上がるスカくん

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顔洗うからちょっと待ってね

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身だしなみOK!

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見返りスカくん

素敵なアトリエでは、どこを切り取っても絵になる。

一見クールそうなスカくんだが、おやつには目がなかったり、ママの居場所をいつも目で追っていたりと、実はまっすぐな男の子といった印象。

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お名前入りの首輪はお似合い

micaさんは、スカくんの日常やフラワーアレンジメント作品と一緒に写る写真をInstagramにたくさんアップしている。
いつもmicaさんにたくさんの写真を撮ってもらっているためか、スカくんも撮られることにとても慣れていて、いろんな場所でいろんなポーズを決めてくれるのであった。

スカくんとmicaさんは里親募集で出会ったそう。夜の海に捨てられていたところを運よく夜釣りに来ていた男の子によって救助された。そんな悲しいこともあったけど、今ではこうして元気ハツラツ幸せに暮らしている。

スカくんの晩ごはんはいつも18時と決まっているそうだが、いつも夕方早くから晩ごはんの催促を開始。Instagramで「うちのオレさま」と呼ばれている旦那さまの夕食時には、旦那さまに張り付いておこぼれを待っているというとっても食いしん坊なスカくん。

「うちのオレさま」のことも大好きで、夜はべったりで寝るのも一緒という甘えん坊やだ。

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好物はお魚系よ

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目をつむってもかわいい

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お花をバックにキメ!

実は、普段はスカくんとmicaさんはともに大阪に住んでいる。大阪の蛍池にアトリエを構えているが、かつて隣街の吉祥寺に17年間住んでいたことから、西荻窪にもアトリエを構えることに。

こちら西荻窪では満20年、西荻窪に移る前から換算するとアトリエを開いてから今年で満25年になるという。

アトリエの名前、オルテンシア アズール(La hortensia azul)はスペイン語で「青い紫陽花」という意味。
micaさんが人生初の一人旅に出かけたスペインに惚れ込んでアトリエの名前はスペイン語でと決めていたこと、お友達にmicaさんを花に例えると何の花かと聞いて回ったところ「青い紫陽花」という答えをもらったことでこの名前がついた。

東京の西荻窪にあるアトリエでは主にフラワーアレンジメントのレッスンを開催しており、そのときにはスカくんも一緒にこちらのアトリエに通ってきているそう。

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micaさんに抱かれるスカくん

少なくとも月に1回はレッスンがあるそうで、東京・大阪の往復もスカくんはこなれたもの。

そして何を隠そう東京・大阪間どころか、スカくんはいつでもどこでもmicaさんと一緒のトラベリンキャット。2人と1匹で各地を旅行している。

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北海道旅行中のスカくん。国内だけでなく海外への旅行経験も豊富

micaさんは幼少の頃よりペットの鳥や犬と一緒に暮らしており、家族としてペットも一緒に旅行へ行くのが当たり前だったそう。先代のネコとも国内外へ旅行していたため、スカくんも同様に旅をしているそう。

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「んでもってな、これ見なされ」と言わんばかりのスカくん

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micaさんの作品のリースとスカくん

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「なんかおやつくれないのかね」の顔で待ってるスカくん

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スカくん似の置物がずらり

新型コロナ禍の自粛期間中、普段は頂き物のお花を飾るくらいしかしていなかった私も、自分でお花を買ってきて飾ることが増えた。

ネコの存在もそうだが、お花や植物が生活の中にあるだけで彩りはもちろんだが、なんだかちょっと幸せな気分になれるものだ。

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僕の来年のカレンダーもあるのよ

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招きネコポーズでキメ!

こちらのアトリエでは、ウエディング用のブーケや季節のリース、アレンジメントの制作を行っている。フラワーアレンジや季節のリース作りのレッスンも毎月開催されている。

ちょっとプラスアルファの暮らしを楽しみたいし、スカくんにも会ってみたいわという方には打ってつけのスポット。フラワーギフトはオンラインショップでも購入できる。

ただし、こちらはあくまでアトリエで営業日が決まっているお店ではないため、いつでもお買い物ができたりスカくんに会えたりするわけではないそうで、レッスンへ申し込みをしたい場合やお買い物に立ち寄りたい場合には、HPにて「デイリーブーケの販売日」をご確認くださいとのこと。

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スカくん印の看板が目印

2020年の新型コロナウイルス禍で閉塞感や孤立感を味わった私たちは、以前のような顔のない不特定多数の街よりも、人と人とのつながりによって形成されてきた顔のある街の居心地の良さを再認識できるようになったと思う。

西荻窪は、ネコを通してそこに息づく人々のあたたかさを感じることができる街。
「看板ネコに会いに行く」という名目で、そんな街の雰囲気を味わいに行ってみてはどうだろう。

取材・文/石原さくら

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