春

春がきた。

一年で一番好きな季節であるが、
今年に限ってはそうでもないらしい。

なにかがはじまる春はさながら新品のノートのように
丁寧に丁寧に生きていきたいと考えるが、
ノートと同じように後になるにつれ雑になっていく。

仕事が決まればなぁと思いながら3月を無職で過ごしたが、現在も新年度からの仕事は決まっていない。

仕事があればあればで、行きたくないと考えてしまうが、
ないと不安が止まらない。

春は好きだ、好きなのに不安だ。

応募しても応募しても落ちる。
自分が社会で使える人材ではないことがわかりはじめてしまった。
そんなことない、たまたまあなたを必要としない会社なだけ、と考えればいいのだろうが
あまりにも続くと流石に自分を信じられなくなる。
2年目にはいるということは、住民税が増えるということだ。
つまり今までと同じ仕事をしていても給料は下がってしまうのだ。

大学を出たのにこのひと月一円も稼いでいない。
正社員じゃなくても派遣でもなんならバイトでもと
どんどん広げていく条件にも私はヒットしていない。
今のところは。

いつか幸せになったとき
あの無職期間があってよかったですよ〜
なんで話せるようにしたいのに
何もできず引きこもっては食っちゃ寝を繰り返している。

誰かと話すことを久しくしていないために
次に話す時が恐ろしく怖いのだ。
余計なことを言いませんように。

明日からの月曜から仕事が決まりますように。

ライターにして