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日記と手作り小説の冒頭

転職サイトを回っているといいなと募集要項を確認してみると経験者を欲している場合が多い。やったことがある人が優遇されるのは理解しているがやったことのない人にも目を向けてくれとこっちとしては思ってしまう。

多くの人はどこで経験者になるのだろうか。新卒でその道を選んでいないと経験なんてできなくないかと思うようなものからどこでも割と使える知識を得られる場合まで様々だ。

私もライターになりたいと書いているからにはどこかで経験を積んで一人前のライターになりたいと考えてはいるが今のところ経験はない。

一年の三分の一日記を書いているからといってそれが経験ですとは言えないのだ。どこかでお金をもらって書くことにはそれなりの実力と経験が必要なのだろう。頼むからうまいことかけてくれと祈っているが果たしてそれが届いているかはわからない。

今日は書きかけのお話を書いて残しておきます。

彼女は当然のように私の隣のシートに座って話をしてきた。あの本はもう読み終わったのかだとか、あの作家はどうのこうのだとか、とにかく彼女は口を閉じるということを知らないようだった。私がそっけない返事をしてもなお、話を続ける彼女に私は困惑していた。

あぁ、うん、そうなんだ、へぇなどの相槌が何ループ目かで
「じゃあ私ここの駅なんだ、またね」
と手を振ってニコニコしながら降りていった。

終点までの残り15分、やっと訪れた静寂に私はほっと胸をおろした。

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