【2024年9月6日〜11日】博総日記 新人が陸路でやってきた!
2024年9月、およそ10ヶ月ぶりに博多総合車両所に新車がやってきました。前回の納入は、昨年12月末にあったN700SのH4編成でしたね。
つまり、今回の納入はその続番でH5編成でした。
このH5編成はN700Sの中でも「2次車」に分類されます。
2次車と1次車との違いはいくつかありますが、いちばん大きいと思うのは7号車にあった乗務員室のドアがなくなったこと。これにより、サイドビューは大きく変わりました。
今回は、そんな注目の新星の最初の姿を見てきたので、それをまとめていきます。
9月6日
この日は、運のいいことにH5編成の初めての構内移動を見ることができました。
まだ台車カバーも付いていないその姿は、生まれたての姿という表現がとても似合っていました。しかも編成はまだ13〜16号車しかつないでいないという珍しい姿!ちなみに、ふつう見られる4両の姿は、全検明けのときの1〜4号車の組成となります。
入っていった番線の横には700系レールスター、500系という大ベテランが並んでいて、新入りを歓迎しているかのよう。そのうえ奥の車輪研削線には…
なんとH4編成がいたんです!こんな偶然、あってもいいんでしょうか!?
こんな感じで、H5編成はこの日華々しいスタートスタートを切ったのでした。
9月9日
この日は博多総合車両所ではなく中央ふ頭へ。ここで見ようと思ったのが…
トラックに載った車両
です!
ここは愛知·豊川から海上輸送されてきたH5編成がトラックに載せられ、博多総合車両所へ行く最終準備をする場所。陸揚げは明るい時間帯にあるので、明るいうちに陸送準備の整った車両を見られるのです。
この日は5〜8号車がスタンバイしていました。今回の陸送は、全車日通さんが輸送を担当。オレンジのトラクタと白い車体で色が統一されていて圧巻でした。
これだけでなく、他にもおもしろいものが。
この日、ここに着いてまず目に入ったのがこれ。
世界規模のクレーン車メーカー、LIEBHERR製のオールテレーンクレーンです。この会社のホームページを見るに、LTM1170NXでしょうか。
ですがクレーンのブームがありません。なぜでしょうか…?
その答えは案外すぐわかりました。
オールテレーンクレーンのブームを
ラフテレーンクレーンが吊ってる!
調べてみると、オールテレーンクレーンの中にはブームと走行部分を分割しないと公道を走れないものがあるようです。このクレーンもその中に入るため、公道を走る準備のためにブームを外していた、というわけでした。
実際この後…
ブームは走行部分から外され…
輸送用のトラックに載せられていました。
走行部分はというと、この身軽になった状態でブームと同じ方面に走っていきました。
ちなみになぜこんな170t吊りのオールテレーンクレーンが2台もこんなところにいたのかというと、単純に陸揚げに使われたからです。
さすがに新幹線は1両340tもあるわけではありません。ですが、船からトラックに積むときに落としたりしては絶対にいけません。なので2台の大型クレーンを使い、それぞれ台車部分から車体を吊り上げることで、安全性を極限まで高めて作業をした、ということでしょう。
そろそろ中央ふ頭から離れ、最後にして最高の見どころを見に行きましょう!
9月11日早朝
夏の終わりにもかかわらず、まだ太陽の気配もないような時刻。博多総合車両所周辺ではいつもと明らかに違う空気が流れていました。
その理由は簡単。この9月11日はH5編成陸送の最終日だからです。それすなわち、先頭車である1号車が搬入される日ということでもあります。
そのため、自分含め多くの見物人が来ていました。
1両目は2号車。名古屋から出張してきた2デフのクオンに牽かれ、最後の上り坂へと挑みます。
場所を移動しました。すると誘導車と誘導員さんの先に、もう2両目の姿が。
しばらくして、福岡ナンバーの2デフギガを先頭にしてやってきました。積荷は…
そう、この流線型の顔、1号車です!見た瞬間、歓喜で声が出るかと思いました。
そしてこちらも最後の坂へ向かっていき…
博多総合車両所の門をくぐっていきました。
3両目は3号車。こちらは名古屋のプロフィアでした。街灯の少ないところで撮ったので暗い…
4両目は4号車。
こちらも名古屋のプロフィアでの牽引でした。
この車両の輸送をもって、H5編成の全車両が博多総合車両所に到着したことになります!
2度目の陸送参戦とはいえ、ものすごく興奮するのは変わりありませんでした。そんな魅力が陸送にはあるのです。
いかがでしたか?
年に1回あるかどうかの博多総合車両所行き陸送。どこで見てもおもしろいのは変わりません。
没カットが思ったより多く、陸送パートがかなり短くなってしまいました…
次回はもっと多く載せられるよう、今回の反省を生かして撮っていきたいと思います。
Thank You for Reading!