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赤白ゴブリン調整録

はじめまして。
名古屋でMTGしてる「はるきち」といいます。

今回はエリア予選を抜けた赤白ゴブリンについて語ろうと思います。


サイドのゴブリン感のなさよ

普段は競技イベントにそんな出ない僕なんですが、チームメイトのまれお君がチャンピオンズカップファイナルでTOP8になり、プロツアーでもチェイン(次のプロツアーの権利を獲得すること)したことによってモチベーション爆上がり。

「競技やってるプレイヤーってかっこいい!」

ウルトラマンに憧れる小学生のような気持ちで予選の日程を漁ると直近に静岡でプレミアム予選が!日程も空いてる!

その時擦ってた高岡式ゴブリンに惚れ込んでいた僕はそれを調整して参戦することに。

関東のゴブリンマスター、高岡さんのゴブリンです。

その時流行ってた白単人間やボロス召集を狙い撃ちするためにサイドの鎖回しをメインに移し、高岡さんのアドバイスを受け、鋳造所通りの住人は騒音の悪獣に。
空いたサイドにはオパス独創力やアブパル対策に未認可霊柩車を投入。

当日は運良く白単人間に当たりまくり、エリア予選の権利をゲット。

ここで関東でゴブリンを調整している高岡さん、88さんを中心としたゴブリンdiscord「Gob-Gang」に誘っていただくことに。

ゴブリン調整チーム「Gob-Gang」

心強い味方を得たのでエリア予選に向けてアリーナとテーブルトップでゴブリンを再調整。

プレミアム予選後の感想としては異形化や独創力などの除去が入ったコンボに対して速度で押すということしかできず、赤単ゴブリンの限界が見えていました。
更にはサクリファイスが隆盛してきたことによりだいぶ向かい風。

そこで一番最初に考えたのがサイドから思考囲いと死住まいの呼び声を足した赤黒ゴブリン。

パイオニアのパワー9の1つ
アドも取れるし必殺技あるしなかなかやるやつ

MOで勝ってたリストにはツキノテブクロの浸潤というゴミカードが入っていたのですが、鎖回し引かない時はマジで弱いので速攻抜けていきました。

成功体験引きずりカード

ゴブリンdiscord内でも赤黒ゴブリンは話題になっており、とりあえずこんな感じのリストをアリーナで50マッチほど回しました。

デスチェイン型

サイドの黒力線はサクリファイスやアブパル用です。初手になくて後手1ターン目に引くと破りたくなります。
寓話で捨てた鎖回しを死住まいの呼び声で拾ってきて相手だけサンダーボルト!!!
とやりたい意図が丸出しですね。

なぜ0マナなのか

しかしながらそんなうまくいくわけもなく、人目を引く詮索者からトップで寓話が見えてモニョったり、相手が未認可霊柩車をサイドインしてきてハンドの死住まいの呼び声3枚が腐ったりで、総合評価としては赤単より上振れがある分、下振れもすごい。という評価に。
何より、サイドから思考囲いが入るにもかかわらず、コンボに対する勝率がそこまで良くなく、相変わらずラクドスにも弱い。というなんのために色を足したのかわからない状態に。

そんな時に彗星のように現れたデッキがありました。

ボロスピアナラーです。

ショーケースチャレンジ1位という華々しいデビュー

元々赤単果敢が大好きだった僕はゴブリンから一旦離れ、ボロスピアナラーを試すことにします。

当時のトップメタのサクリファイスに強く、ラクドスミッドレンジにも強い。
アグロなのにラクドスに勝てるなんて夢のようなデッキだと思いました。
サイドのレーデインは表も裏もメタに合っており、まだ400円で買えるのが信じられないぐらい強い。
岩への繋ぎ止めは追放という点が緑単信心に強い上に、アグロの天敵シェオルドレッド、アトラクサを簡単に除去します。
そしてスカルドの決戦が強い!マジで強い!

1章だけでも強いのに2.3章もめちゃくちゃ強い

最初は良いイメージしかなかったのですが、アリーナで岩への繋ぎ止めを石の宣告や無謀な怒りに変えて試したり、テーブルトップで晴れる屋の大会に何回も出たりして感触を確かめていくうちにわかったことがあります。

「これ、アグロじゃない…」

アグロの見た目してるのにキルターンが遅く、継戦能力は高いのですが、ピアナラー引かない時、スカルド引かない時はただの弱い果敢です。
アグロなのにロータスコンボに間に合わないこと、異形化やパルヘリオンなどのコンボに速度で勝てないこと、岩への繋ぎ止めひかないと緑単信心に簡単に負けること、など違和感を感じた点を上げればきりがありません。

ボロスピアナラーもダメ、ゴブリンもダメ、
宗教上の理由でアグロしか使えない僕は使うデッキがなくなりました。

そんな時ゴブリンdiscordで「赤白ゴブリン良いらしいよ」という話が出ます。

めろくさん、モダン神就任おめでとうございます!

なるほど!と思い試してみます。
最初は「お!」っと思ったのですが、何回かまわして線の細さが気になり始めます。ゴブリンの首謀者、人目を引く詮索者がいないことにより、僕が惚れ込んだゴブリンの継戦能力がだいぶ下がっています。
さらに青白コンとロータスコンボは元々有利マッチです。
そこよりは他のデッキに強くしたいなぁというのが本音でした。
ただ、サイドに入っているスカルドの決戦と婚礼の発表の感触がよく、これは…!!!と可能性を感じます。

めろくさんのリストからインスピレーションを頂き、さらにボロスピアナラーに入っていたスカルドの決戦と岩への繋ぎ止めの強さ、サイドボードの白いカードの強さをマジマジと体感していた僕はそれらをゴブリンに入れて試すことにしました。

プロトタイプ1

アリーナには岩への繋ぎ止めがないのでとりあえず石の宣告で代用。
テーブルトップで岩への繋ぎ止めを試します。

なかなか感触は良く、メインスカルド4枚は多いなー、というのと、ロードが4枚しかいないのでもうちょいロード欲しいなぁという感想。
さらにはゴバカーンへの侵攻は相手のハンドを見て2マナ課税するだけのカードになっており、裏返ることが皆無。

飛行いないと裏返りません

ゴブリンの鎖回しも、白単人間やスピリット、緑単信心に強いのですが、他にあまりつよくないのと、その3つは元々有利寄りのマッチなので抜いてみることにします。

オーバーキル疑惑

アリーナでリストを調整しつつテーブルトップでも仲間とフリープレイ。
あれ、岩への繋ぎ止め、弱くない…?
母聖樹で割られる、一時封鎖に巻き込まれる、ヒデツグで割られる、ポータブル・ホールされる…

疑惑のカード

一方、アリーナで使っていた石の宣告は、緑単信心のマナクリ連打やグルール機体&ジャンド異形化&パルヘリオンのエシカの戦車のトークンを一掃。
追放したやつが帰ってくることもありません。
追放したお詫びに手がかりトークンを与えてしまうのですが、こちらはアグロなので消耗戦する相手以外にはデメリットになりません。
さらに石の宣告なら山カウントなくていいんでバリューランドも取れるんですよね。

まさかのメイン採用

そんなこんなでリストも固まってきたので、とりあえず晴れる屋のFNMへ。

プロトタイプ2

あっさり3-0。ゴブリンdiscordに「3-0しましたよ!」とこのリストを載せた数日後。

高岡さんがプレミアム予選を突破!
高岡さんが使ってくださったのも嬉しいし、権利獲得したのも嬉しいし…

何はともあれデッキのパワーは証明されました。あとはここからエリア予選に向けてリストを練り上げ、練習するのみ。

エリア予選3日前の時点で130マッチ。もちろんミシックですがwin rateは55%ほど。

スケジュールの都合上、エリア予選は4回しかチャンスがないのでなんとしても4回で抜けたい!
高岡さんやまれお君と同じステージで一緒に戦いたい!

そんな気持ちでエリア予選を迎えます。

名誉ゴブリン、サリア

エニグマやイゼット系への勝率が著しく低かったのでサイドのサリアをメインに。

迎えた当日。

3-0したとこまでは良かったんですが、4戦目、有利マッチの緑単信心に初戦とったことで歯を見せてしまい、2戦目でゆるキープして負け。
3戦目は気を引き締めなかなか良いハンドをキープをするも相手信じられないくらいのブン回りで負け…
その次の青白ロータスコンは2戦とも土地2で止まって負け。ゴブリンというデッキは土地4枚ないと勝たんのですよ…
結局4-3という微妙な結果に。

そして2日目も…

ラクドスミッドはメインの勝率3割、サイド後の勝率4.5割くらいなのでそうそう勝たんのですよ…

この日はイゼットもエニグマも少なく、サリアがメタに合っていないことを痛感。
ゴブリンdiscordに報告したところ、面白い噂を聞くことに。
「何やらタカオーラで有名な高尾さんが、高岡さんのリストにインスピレーションを受けてイーオスの遍歴の騎士入りの赤白ゴブリンを回してるらしい」

うわーーリスト知りてええええ!
というかイーオスの遍歴の騎士強そうだな。。。
自分の所属してる「チームハルマレー」でもその話題を出したところ、チームメイトが「晴れる屋に載ってたよ」とリストを貼ってくれる。

早速試したいが、平日は仕事で大会は出れないしアリーナにない無謀な奇襲隊がキーカードのリスト。
自分の所属しているもう一つのチーム、「ちゃーきー's」のメンバー、トヨさんの力を借りて夜中にMOでリストを回すことに。

潜ったリーグは3-2。
思ったことが3つ。

①サイドカードつええええ!!!
②サイド後ほそっ!!!
③イーオスあんま強くないかも…

我々のサイドインアウトが間違ってるのかもしれませんが、イーオスの遍歴の騎士をサイド後に抜くマッチアップでどうしても線の細さが気になりました。
また、召集でクリーチャーを寝かす関係上そのターンは隙ができます。
有利マッチだった白単人間に弱くなってることと、クリーチャーが盤面にいる間に召集しないといけないのでラスに弱いことが気にかかりました。

ただ、サイドはめちゃくちゃ強い。

メインはやはり元のリストの方が良い。
サイドは高尾さんのリストをお借りしよう!

ということで、そこからまたアリーナで30マッチほど。
試行回数こそ少ないですが、サイド後の勝率が上がっていることを実感しました。

そして迎えた8月11日。

抜けたーーーーーー!!!!!

4戦目で負けた時は心折れそうだったのですが、観戦に来てたまれお君、テクニカルアドバイザーPEニキの応援もあって持ち堪えることができました。

バブルマッチのイゼットオパス独創力は元パイオニア東海王のなきねいりさん(つまり強い人)で、デッキ相性最悪だったので、当たった瞬間「終わった…」と思ったのですが、サイドカードがめちゃくちゃ活躍してサイド後2本取ることができました。

たくさんの人の助けを借りて良いデッキが作れたように思います。

翌日の大阪予選は僕と75枚一緒のリストでエリア予選抜けた方もいて、やはり良いデッキなんだな、ということを確信しました。

来週の予選、使うデッキがない人は是非使ってみてください。
ゴブリン、やれますよ!!!

サイドボードガイドとか詳しいデッキの回し方とかは需要があればまた書こうと思います。

ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございます。

そして予選に出るきっかけをくれたまれお君、ゴブリンを好きにさせてくれた高岡さん、一緒にエリア予選を回ってくれたちゃーきー、
相談に乗ってくれたチームハルマレー、ちゃーきー's、Gob-Gang、名古屋競技勢のみなさま、ありがとうございました!!!

それではまたどこかで。

追記:
普段はバンドやってます!
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