世界から取り残される日本のAlternative data市場
※OpenWork社内向けの記事を編集したものです、OpenWorkでは週に1度こういった記事を代表の大澤より社内へと発信しています
Alternative dataとは
本領域で国内のトップランナーの1社であるナウキャストさんの定義がもっともしっくりきたので引用します。
OpenWorkが保有するような社員クチコミも、企業の将来の業績を予測するために有用なAlternative dataの一つだったりします。海外だとGlassdoorのデータなんかが使われているのではないでしょうか。
Alternative data市場の成長性
世界のオルタナティブデータ市場は2030年には1,491億ドル(≒20兆円)まで成長すると予測されています。2022年〜2030年の年平均成長率(CAGR) は54%相当です(出典:Precedence Research)
ただ、気をつけないといけないのはこれは世界市場であるということです。日本のGDPは4位転落間近というニュースがありましたが、ファンドが日本株をカバーしているサイズはそこまで大きくありません。全体の10%を切っているという話をよく聞きます。
それでも仮に市場全体の5%が日本株をカバーするためのAlternative dataだとしたら、市場は2030年で1兆円にまで成長することになります。転職市場が6,000億円程度しかありませんので、どれだけ大きな市場かが分かるかと思います。
海外Alternative dataイベントの概況
Battlefin, Eagle alpha, Neudataなど、データプロバイダーとデータバイヤーをつなぐカンファレンスが世界では開催されています。北米と欧州が中心で、ついでシンガポールでの開催が多いようです。
私は今回アメリカニューヨークで開催されたBattlefinに参加してきました。Battleというだけあって、会場が戦艦です。このあたりアメリカを感じます。
公式情報によると約900社が参加。
午前はパネルディスカッション、午後は商談・展示会、夜はカクテルパーティー(交流会)です。
日本からはたった4社しか参加していませんでした。後述しますが、日本国内では活況なんです。海外に出ていかない。世界でこれだけ盛り上がっているのに、日本だけが大きく遅れを取っているように感じました。
2日間で13社と商談できたことを考えると、市場は小さいとはいえ、強いニーズがあることを感じた2日感となりました。だからこそ勿体ない。
午前中のAlternative dataまわりのパネルディスカッションは、幅広いテーマで話してもらえるので、世界の潮流がよく分かる時間でした。その分、内容はやや薄めでしたが。定期的にキャッチアップする場としては有意義な場でした。
国内Alternative dataまわりの盛上りについて
Battlefinには日本からたった4社しか参加していませんでしたが、国内ではAlternative data市場が盛り上がりつつあります。
OpenWorkも大変お世話になっているのが、JADAA(ジャダー、一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会)です。毎月会員社数がどんどん増えており、始まった当時は小さなアットホームな会でしたが、大分大所帯になってきました。
国内でこれだけ盛り上がっているのだからこそ、海外にも目を向けていきたいですよね。
OpenWorkが何故Alternative data
目指したい世界は、
「働きがいのある会社に"人"だけでなく、"資金"も集まる社会にしたい」
です。
OpenWorkは現在OpenWorkリクルーティングというビジネスが伸長しています。OpenWork上のスコアが高くないと、ダイレクトリクルーティング用のスカウトをほとんどもらえないという厳しいサービスです。設計思想は、「働きがいのある会社に"優秀人材"が集まる」です。
説明が遅くなりましたが、OpenWorkのAlternative dataサービスは、OpenWorkの社員クチコミを法律や利用規約に沿って匿名加工し、ファンドへと提供するサービスです。こちらがサービスサイトです。
当社のデータは下記3つの点より高い評価を受けています。
-ESG投資に活用できるデータはそもそも限られている
-学術的に業績と相関があると証明されている定量・定性データを持っている
-上場企業の90%以上をカバーしている
何故ニーズがあるかというと、「1-3年後の業績や株価との相関が学術論文で証明されているから」です。この論文は、私のこちらのnoteで紹介しているので興味ある方は御覧ください。
このOpenWorkのAlternative dataサービスの設計思想は「働きがいのある会社に"資金"が集まる」です。労働市場と資本市場から選ばれるためには、働きがいのある会社づくりが必要となる社会をつくりたいと考えています。
OpenWorkではAlternative data事業立ち上げチームを募集中
※採用次第、求人クローズします
Alternative data事業立ち上げチームを募集しています。暫くの間は私とも一緒に仕事ができるので、エキサイティングな仕事ができることをお約束します。
事業責任者候補(部長クラスからスタート)
https://www.vorkers.com/a0C1000000sjQHC/recruit?j=ed89013a5c075ada
海外営業ポジション
https://www.vorkers.com/a0C1000000sjQHC/recruit?j=077c22b06183800b
おわりに
最後までお読み頂きありがとうございました!日本から世界に、このオルタナティブデータまわりの発信を強めていこうと画策しています。私自身はまだまだ駆け出しの身ですが、私の周りにビジョナリーな素晴らしいリーダーがたくさんいらっしゃいます。(しかも皆さま私と同年代か私より若い)
ご興味ありましたらお繋ぎできますので、お気軽にお声がけください。ここまで読んでくださった方向けに、おまけとして最後は自分用のメモを残しておきます。
+++ここからおまけ+++
海外営業経験ゼロが1ヶ月で海外営業できるようになるまで
※誇張は良くないので前提をお伝えしておくと、15年前に海外留学経験1.5年・TOEICも900点超え。なので、一定の基礎力や英語への親しみはあるところからスタート。
・習うより慣れろ。先にやること・行くことを決断する
・まずは日本語でのプレゼンレベルをあげる
-意外に日本語ですらプレゼンが下手なケースがある
-シンプルに伝えたいことをまずは研ぎ澄ます
・英語版の資料・トークスクリプト・Q&Aをつくる
・上記マテリアルのネイティブチェックを入れる
・毎朝30分、シャドウリーディング
・移動中や仕事中はずっと英語を聞く
お世話になった方・教材
1, ジェムストーン パートナーズ
-代表の大石さんに大変お世話になりました
-個人レッスンも良心的な価格でおすすめです
-専門は投資家対応。IRや金融系事業で英語を使う方にオススメです
※大澤からおつなぎすることも可能です
2, 田端さんのnote
-有料です(2000円くらいだったと思いますが、その価値あり)
-このnoteに書かれていたことをひたすら実践
-いつまでも勉強してないで、早く海外営業しにいこうと思ったきっかけにもなりました。習うより慣れろ。
ニューヨーク出張メモ
~交通~
・アメリカへの渡航・帰国はコロナ前と変わらない簡便さに。入国・出国ともにあまり時間はかかりませんでした。
・ニューヨークは昔と変わらず地下鉄が便利
~物価~
・アメリカの物価は、日本の1.5倍くらい。
-スタバ アイストールラテ 日本490円⇄アメリカ750円(チップ抜き)
-NY内のタクシーは10年ぶりに23%値上げ。おそらくUberもそれに合わせてやや値上げされていた感覚
-NYマンハッタン内のホテルは、個室・風呂・トイレという条件だと、安くても3-4万円。※予約タイミングなどにもよると思いますが…
~健康~
・時差ボケによる睡眠問題は、ランニングとグリナ(味の素社の睡眠改善サプリ)で解決。到着後に昼寝などをしない。どんなに眠くとも、現地時間のサイクルに合わせて、現地の夜にちゃんと寝る。そのため1日目は商談をいれず、デスクワークや会食にとどめておくべき。
~生活~
・決済はApple payが主流。クレカのタッチ決済よりもそっちが多そう。
・治安は当たり前だが良い。マンハッタン内は特に。地下鉄はたまに変な人がいる。(東京も同じ)
~オフィス~
・ニューヨークはドッグフレンドリー。WeWorkをはじめ犬OKなオフィスが多かった。
・WeWorkはめちゃくちゃ便利。プランにもよるが、デスク予約がWeWorkアプリでできる。日本のWeWorkとファシリティが変わらないので、ストレスがない。印刷機も勿論利用可能なため、印刷物を日本から持っていく必要もなし。現地オフィスがない、私たちのようなベンチャー企業に優しい。
帰りの機内で執筆したせいか、やや乱文で読みにくい文章でしたが、最後までお読み頂いた方ありがとうございました!
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