受験の頭の良さと、本質的な頭の良さは、全然違う
頭の良さって何かなあ、ってぼんやり考えてたけど。
思うに、自分の意見を言語化する力かなと。
自分はこれが好きだ。
自分はこれが嫌いだ。
これは面白い。
これはつまんない。
そういうふうに、自分が何を思ってるか、とか、自分が何を感じているか、とか。
そういうものを、言語化する力。
それが、本質的な頭の良さな気がするな。
言語化することで、自分で自分の状態を認知できる。
その上で、じゃあAとBのどっちがいいだろう、って、自分で考えることができる。
そして、自分で決めることができる。
ここまでできると、それがつまり生命力になるんだよな。
生命力さえあれば、あとは受験勉強だったら暗記するだけだし、仕事だったらロジカルシンキングを身につけるだけだし。
結局は、後からスキルをつければOK、ってだけの話になる。
スキルってのは、後天的に習得可能なもの、って意味ね。
やれば誰でも身につけられるものがスキル、ってこと。
一番困るのは、自分が何をしたい、ってのが、出てこないとか、言語化できない時なんだよな。
そうなると、そもそも自分がこう思う、とか、これをしたい、ってのがない。
そうなると、そもそも何かをやろうって気力がない。
こうなると、そもそもスキルを身につける、ってことができないんだよな。
頑張るエネルギーがないから。
生命力がない、と俺は表現するけど。
これが一番困る。
受験のせいで、自分は頭が悪い、って思ってる子は多いけど。
でも、今の時点の受験の偏差値とか順位は、頭が悪い、ってことじゃないんだよ。
受験勉強ってのは、ネズミに反射反応を教えるのと同じだから。
ひたすら繰り返して、覚えてるだけなんだよね。
だから、受験勉強って、受験が終わったら、みんなほとんど忘れるでしょう。
短期的に、まあ3年くらいのスパンで、一気に繰り返して頭に詰め込んでるだけ。
だから、その詰め込みをやらなくなったら一気に忘れる。
それは、頭がいいとかそういう問題じゃなくて。
とにかく、頭に詰め込む、ってことを、どれだけ大量にやるか、ってこと。
結構下らないんだよね。
まあ、測定しやすい、ってのは間違いないと思うけど。
だから、受験勉強で今順位が低いから頭が悪い、ってのは全然間違ってて。
それは単に、たくさん時間をかけて、何度も何度も繰り返してない、ってだけなんだよ。
それやれば、できるから。
逆に言えば、俺は今数学の公式とか原理とかほとんど忘れてて、三角関数の計算とかできないと思うけど。
じゃあ、俺が頭悪いか、って聞かれたら、俺は全然そうは思わない。
早稲田の大学生だから、一般的に言っても、頭は悪く無いでしょう。
でも、それでも、今受験勉強をやったら、俺は全然できない。
これって、頭が悪いのかな?
受験勉強で頭がいいって言われてるのは、短期間に何度も何度も繰り返して、短期的に頭に情報を記録してるから。
それだけ。
俺だって、何度も何度も繰り返してたしね。
数学にしても、歴史にしても、英語にしても。
とにかく、大量の時間を投下して覚えたから、情報を維持できて、頭がいい、って言われてた。
それは、頭がいいってか、とにかく情報を忘れないように反復し続けてた、ってだけなんだけどね。
だから、受験勉強って、ネズミに反射反応を教えるのと同じ。
頭がいい、ってこととは、はるかに遠いと思う。