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人生はアジャイルで回す

なかなか能力を上げようと目標を立てても続かない人は、アジャイルで能力を実装していけばいいのでは?という提案。

そもそも、「アジャイル」とは

「アジャイル」とはシステム開発手法の一つである「アジャイル開発」のことを意味している。

アジャイル開発を簡単に説明と「2週間~1ヶ月程度の期間で、実際に動くプロダクトを開発・リリースし、プロダクトを利用する人から都度フィードバックを受け、プロダクトを改善し続ける試み」のことを言う。

アジャイル開発の肝は、目的はぶらさずに手段としてのプロダクト機能を手を変え品を変え改善し続けることだと思っている。プロダクトの要件は基本的に尽きることはないし、プロダクトが「完成」することもない。(改善され続けるから)

なぜアジャイルで能力実装をするか

私がアジャイルで能力を実装していこう、と思ったのは以下の理由から。

①人生は多くの場合不確実だから

以前は3年とか5年先の目標を立てて、1年毎にブレイクダウンして…というアプローチを取っていて、努力を継続出来ないことが多かった。

単純に意思が弱いという話もあると思うけれど、一番の理由は、仕事などで出会う人や積んだ経験、読んだ書籍などによって影響を受けて、3ヶ月~半年単位で数年後の目標を変更することが多かったからだと思う。

不確実でアンコントローラブルな人生においては、長くとも1ヶ月単位で能力を実装し、
それがユーザー(自分や周囲の大切に思う人々)にとって役に立つか、そもそも自分に向いているかどうか、を確かめつつ良さそうだったら引き続き進める、悪そうだったら改善orやめるといった意思決定が大切であるように思う。

②人生に「完成」はないから

能力実装を進める上で、自分が完成することはないと思っている。常に市場の変化に対応しながら自身の能力を向上させていかなければならないことを前提にすると、プロダクトの完成を前提としないアジャイルは人生に向いているように思う。

どのようにアジャイルで能力実装をするか

アジャイルでの能力実装のプロセスは以下の通り。

①能力実装の前提となる目的を整理する
②プロダクトバックログを作成する
③プロダクトバックログに則り能力実装を行う
④プロダクトバックログを見直す
このあとは④→③の繰り返し

①能力実装の前提となる目的を整理する

能力実装の前提には、「自分を将来にわたってどういうプロダクトにしたいか?」という人生目的を整理することが重要だと思っている。

目的意識が小さいとサボりたいという欲求に負けてしまったり、「なんのための努力なのか?」と自問自答しがちだからだ。
(とはいえ、能力実装のスパンを短くして自分の向き不向きを早めに理解する、というのもアジャイル能力実装のポイントだったりするわけだけれど)

自分の将来像を考えるのはなかなか難しいことだけれど、いくつかポイントがあると思っている。

1番簡単なのは、5W1Hで、自分が誰のどんな課題を何を以てどんな風に解決したいのかを考えること。

当然、自分がやりたいと思っていること、社会や価値を提供したいと思っている人・コトが必要としていること、自分が今現在出来ることの間にはギャップがあって然るべきだけど、少なくともニーズがありそうなら自分が今現在何が出来るのかは考えなくていい。

解決したい課題ややりたいことがない、という人は少なくとも自分以外の誰かのそれを支援する側に回ればいい。

私はこのパターンで、逆境を跳ね返そうと努力する人に非常に共感して助けになりたいとおもうので、いまはコンサルとして能力実装を進めている。

②プロダクトバックログを作成する

プロダクトバックログとは要求・要件に見積もりを付け優先順位順にまとめた一覧のことを言う。これを、自身の能力実装のための「スキルリスト」として扱う。

能力実装においては、やりたいこと/やるべきこと/身につけたいスキルを一覧化し、実現までにかかる工数を見積、優先順位を振る。

ツールは何でもいいけれど、私はGoogleスプレッドシートを使っている。

列項目には
・カテゴリ
・内容
・スプリント
・達成予定日
・達成日
・優先順位
・ステータス
を設定している。

「カテゴリ」は能力実装において柱となる能力群をイメージして欲しい。
例えば私のカテゴリーには、Consulting/Accounting/Finance/English/Engineering/Design/Other…といった整理がされている。人によってこのカテゴリーは異なると思っていて、自分に必要な構成要素を定義する必要があると思っている。
カテゴリ分けに四苦八苦する人は、たとえばグロービスMBAの科目カテゴリをそのまま採用する、というのもいいかもしれない。

「内容」には「カテゴリ」の能力をより細分化した内容を記載する。例えば、私は「English」のカテゴリに、「TOEIC 800+」「TOEFLibt 100+」「国内で1年以上のビジネス英語を必要とされる勤務経験」「海外での勤務経験」…といった内容を記載している。

「スプリント」とは、一定の実装期間のことを言う。私の場合、1ヶ月毎に目標を立てて能力実装を行うので、この項目には月を設定している。目標達成までに数ヶ月を要する場合は、目標を細分化して長くとも1ヶ月単位で完了できるまで細分化してから記載することをおすすめする。例えば、上記の「TOEIC 800+」であれば、「過去問題集を○年分実施する」「○○単語集を1周する」などタスク分解することが好ましい。

「優先順位」とは、言わずもがな、細分化した能力・タスクをどの順番で実装するかを検討し、採番することを言う。「優先度」ではなく、「優先順位」をつけることにより、指定した一つのタスクに集中して取り組むことが出来る。優先順位は細分化したタスクの粒度で検討することをオススメする。

「ステータス」では、達成したか否かのみ管理している。達成した(実装済み)能力を可視化することで一歩ずつ着実に進んでいる実感を得ることが出来る。

③プロダクトバックログに則り能力実装を行う

優先順位と設定したスプリントに応じ、目標が達成できるように努力をする。

④プロダクトバックログを見直す

プロダクトバックログは1ヶ月単位で見直すと良いと思う。

能力実装をする過程で自身の向き不向きを理解したり、あるいは、仕事での経験や人との出会いなどによって考えが変わることがあれば、能力実装の項目の追加や削除、優先順位の変更を行う。

プロダクトバックログの見直しの際には、振り返りも同時におこなう。
何がうまくいったか、あるいは、行かなかったか、改善できるポイントはなにかを整理して振り返ることで次回以降のスプリントをよりうまく回すことができるポイントを自分なりに整理すると良い。

はじめてみて良さそうなこと

将来にわたる実装予定能力が見える化できる

実装予定能力をカテゴリ分けして、その内容を一覧化することで、自分が今後どんな分野でどんな力をつけていきたいのかがはっきりする。

数ヶ月単位の目標が気持ちを楽にする

あくまで1つ1つの能力実装目標を長くて数ヶ月単位に分解しているので、そこまで意気込む必要なく能力実装に集中できる。

1ヶ月ごとにプロダクトバックログを更新していい、という前提も気持ちを楽にしている気がする。

…とはいいつつも、私もまだまだ始めたばかりなので、改善すべきポイントがあれば都度追記する。

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