![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90844996/rectangle_large_type_2_b7078f5d8a18649d3c89ee17c093530c.png?width=1200)
プロフィール/活動の現在地
鈴木遥の自己紹介ページです。創作の原点から活動の現在地まで、代表的な実績をまとめています。(2021年初旬に作成、後半部分は定期的に加筆・修正しています。)
【step1】 調査と記録、まちづくり
![朝日「あの人とこんな話」](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64925953/picture_pc_5af5b676a1c051978ceace950ef55252.jpg?width=1200)
活動の原点
街や建築物を観察したり、興味の対象について調べたり、それを記録したりといったことが子どもの頃から好きで、そういった小さな活動をずっと続けてきました。
文化人類学と建築学(建築史学)を専攻していた大学時代、全都道府県120地域以上の古い町並みを巡って、建築や調査・記録手法の基礎知識を身に付けました。これがその後の創作活動での知識の土台になっています。
![取材ノート](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54273073/picture_pc_435064142949ffc31e14ee0e0665a91e.jpg?width=1200)
次第に町並み巡りは、一ヵ所に腰を据えて一つのものごとを掘り下げていく質的な調査活動へとシフトしていき、成果を報告書にまとめたり、まちづくりや建築物の保存活動にも数多くたずさわるようになりました。
![まちづくり](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54273162/picture_pc_11da8f498dddf022036a3ee83b5ec0e7.jpg?width=1200)
初期の本格的な調査や取材活動としては、京都府与謝野町(旧加悦町)ちりめん街道での町並み保存のための建築調査や生活復元調査、徳島県三好市東祖谷落合集落全域での景観保存のための建築調査や伝説収集調査などがあります。
これらの調査を経て、与謝野町ちりめん街道と東祖谷落合集落はどちらも2005年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
![加悦](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54273450/picture_pc_e30c5eb200407a81c13cd2a06333649c.jpg?width=1200)
<代表的な活動>
● 全都道府県120地域以上の古い町並みを巡っての記録活動
● 【町並み調査/保存活動】京都府与謝野町(旧加悦町)ちりめん街道、徳島県三好市東祖谷落合集落、奈良市きたまちエリアをはじめ奈良県各地 他多数
● 【学問/専門性】フィールドワーク的な調査手法、近代の歴史的建造物全般、とりわけ近代奈良の町並み変遷史
【step2】 ノンフィクション作家として
![婦人公論](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45760402/picture_pc_ded7fdb3831aaa6700bf6b8e2ff79198.jpg?width=1200)
2010年前後 作家活動を始動
大学卒業後は東京の出版社に就職し、書籍や情報誌の編集者や記者として、まちづくりや歴史や旅といった様々なジャンルの取材・執筆・編集を行いました。
25歳の時に、これまでの執筆活動の延長で本格的にノンフィクション作品の執筆に取り掛かり始めて、28歳の時(2011年)に『ミドリさんとカラクリ屋敷』(集英社刊、その後集英社文庫に)で作家デビューしました。
![ミドリさん](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45762502/picture_pc_a7cdcdc4f8f1cc0e775b82f56c7c861e.jpg?width=1200)
『ミドリさんとカラクリ屋敷』は、私の地元神奈川県の湘南の街にある“屋根から電信柱の突き出た不思議な家”(16歳の時に出会い、10年掛かりで取材を続けてきた)の謎を追った、謎解き系ノンフィクションです。
↓文庫版と電子書籍版のAmazonリンク
この作品は第8回開高健ノンフィクション賞の次点作となり、たくさんのメディアに取り上げられて、2011年のノンフィクション・ジャンルにおけるヒット作となりました。
![ランキング](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54273645/picture_pc_6acd5f43d4bb1ca911005ec497a36411.jpg?width=1200)
本の週間売上ランキングではノンフィクション部門で最高位第7位。さらに2015年の文庫化の際には、1年間に刊行された全ての文庫本を対象に本の雑誌社が選定する「2015年度文庫ベストテン(ノンフィクションの部)」で第7位に選ばれました。
<『ミドリさんとカラクリ屋敷』の代表的な実績>
● 第8回開高健ノンフィクション賞次点
● 全国書籍 本の売上週間ランキング(ノンフィクション部門)最高位第7位
● 本の雑誌が選ぶ2015年度文庫ベストテン(ノンフィクションの部)第7位
● 各全国紙、各地方紙、雑誌などメディア掲載多数
● 単行本3刷、その後文庫化、電子書籍化
2010年代 ノンフィクション作家の道へ
その後も、不思議な木造三層楼(明治時代の娯楽風呂施設だった)と出合って取材をしたり、川を行き交う船の行き先をたどって都市部の船上生活の取材をしたりと、身近な事象を切り口に謎解きをしていくようなスタイルで、取材・執筆を続けてきました。
<代表的な取材実績>
● 【謎解き】北海道開拓移民の生活史(北海道江別市、新潟市)、風呂と入浴文化の古代から近代史(奈良市)
● 【潜入取材】都市部の船上生活、大衆演劇の役者生活 (大阪市)
● 【検証モノ】近代登山の先駆者伝記、一家の満州引き揚げ史
● 【まち歩き】江戸時代の活字メディア史を辿る、街の今昔物語(大阪市)
※一部、まだ未発表の作品もあり。
↓ 創作物リンク一覧
当初は「建築ノンフィクション」や「エンタメ(おもしろ)ノンフィクション」といったくくりで紹介されることの多かった私の作品ですが、さまざまな巡り合わせや、培ってきた手法の掛け合わせで、新たな作風にも挑戦していきます。
2018年に本格的に執筆に着手した『孤高に生きた登山家 岡野金次郎評伝』(山と溪谷社)では、1902(明治35)年に日本人登山家として初めて槍ヶ岳に登頂した岡野金次郎にスポットを当てて、親族が保管していた日記や手紙、関係者らの証言、膨大な資料をもとに調査や検証を重ね、謎多き登山家の生涯を追いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1726569412-ycYzhx18HuSkNVInKEqpRPA6.jpg?width=1200)
調査は複数人で分担し、そこから7年かけて考証・執筆に取り組んだ山岳ノンフィクションです。
↓ 文庫本と電子書籍(kindle)のAmazonリンク
エッセイ『次の本へ』(84人の書き手による読書案内エッセイ集)では、“本との出合い”をテーマに10代の頃の路上観察体験から町並み巡り、そこからノンフィクションの制作へと至るプロセスを書いています。
これまでに、5つの著作(書籍未刊行作品やweb展開の作品含む)や私の活動について、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞を中心に100以上のメディアで取り上げていただきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1676680232973-W61n3iAEIw.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676680249628-4KIwMeuIqt.jpg?width=1200)
↓ 100のメディア出演・掲載の情報をまとめています。
【step3】 「まち歩き」に関する活動
![ぶらり途中下車の旅](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45762781/picture_pc_2aeac847b636129de5d0cf720e59781f.jpg?width=1200)
『ミドリさんとカラクリ屋敷』の出版と時期を同じくして、取材したいテーマがたくさんある関西を拠点にしたいと思い、東京から大阪へと引っ越しました。大阪への移住に伴い、予期せず新たに加わった活動領域が「まち歩き」です。
大きな契機となったのは、「奈良の近代建築」をテーマに大学で講演をしたことでした。その翌年に、同じ「奈良の近代建築」をテーマに今度はまち歩き付きで大学の市民向け講座の講師を務めることになり、これが初のまち歩き仕事になりました。
![p「奈良の近代建築」講座 (2)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45370792/picture_pc_f17e34621e3b64d0ed9e5852a9ead179.jpg?width=1200)
すると、今度は講座のまち歩き部分のみが独立し、私が独自のコースで街を案内する「遥さんと街歩き」シリーズが別の会員制団体の主催により2012年に始動しました。
この「遥さんと街歩き」シリーズでは、大阪を拠点に毎年春と秋に新作のまち歩きコースを発表するペースでイベントを実施し、2021年に丸10年を迎えました。「遥さんと街歩き」内にて10年間で計17コースをリリースし、延べ730人を案内しています(その後も継続中)。
この他にも、私のまち歩き活動を毎日新聞や朝日新聞で取り上げていただいた他、複数の要因が加わって、まち歩きエッセイの連載や、まち歩き・観光ツアーで地方創生するための行政主体の調査事業など、まち歩きに関連するさまざまな仕事にたずさわるようになりました。
![毎日新聞](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64926656/picture_pc_b60e12775c36da02f5877c2c68ed1bd8.jpg?width=1200)
<まち歩きの代表的な実績>
● 【出版メディア】街歩きエッセイ連載 / 街案内冊子制作 / 雑誌の「歩く」特集 企画・編集 他
● 【ツアーガイド】「遥さんと街歩き」シリーズ講師 10数年継続中/ 「近代建築講座」講師 他
● 【地方創生】観光モニターツアー同行調査 / ヘルスツーリズム事業の事例調査/ 大阪府全域のまち歩き観光ボランティア実態調査 他
● 【メディア出演】日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」(落語家の林家たい平さんに建物を案内) / 毎日新聞・朝日新聞(まち歩き活動を語る) 他
関連の活動としては、私のまち歩き活動を初めて取材してくれた毎日新聞記者の推薦で、2015年から2023年まで約10年にわたって「なら自治会ニュースコンクール」の審査員を務めました。奈良県内の自治会新聞の活性化をお手伝いするこの活動が、長く離れていたまちづくり活動を再開するきっかけになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1726569594-stTg2Ao6dJkQ1YO8pVSyXUfq.jpg?width=1200)
【step4】創作の多角展開
![](https://assets.st-note.com/img/1726569641-sC34Vo85ekjpv9ZDaBP2iQyw.jpg?width=1200)
ノンフィクションを書きながら並行してまち歩きの仕事をし始めた頃は、「活字でのノンフィクション」と「コースをつくって街を案内するまち歩き」、それぞれを独立した活動と捉えて取り組んでいました。しかし次第に両者の融合を意識するようになっていきます。
2015年には大阪の出版社で「本読みのための大阪まちある記」という連載を一年かけて行い、まち歩きのスタイルで江戸時代からの活字メディアの歴史をたどりました。
さらに昔から夢だった「空間上に書いて表現すること」や「道をたどるように視覚的に本のストーリーを創作し、共有できるようにすること」を目標に、その第一歩として2018年にまち歩きプログラム「弥次さん喜多さんと街歩き」を始動しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1667968730570-TM6b6WBidk.jpg?width=1200)
「弥次さん喜多さんと街歩き」では、江戸時代の大ベストセラー『東海道中膝栗毛』大阪編の原作ストーリーを大阪の道の上に再現していく試みからスタートし、2022年にwebサイトを開設しました。
↓ 弥次さん喜多さんと旅する読書体験コンテンツ
2024年8月時点で毎月3000超のアクセス数で、新しいことを試しながら、少しずつサイトを育てているところです。
【step5】活動の現在地
取材・執筆、書籍づくり、まち歩きといった技能を生かしつつ、大阪を拠点にフリーランスとして活動を続けています。
最近(2025年初旬)は広報PRのスキルも磨き中です。
次第に私の働き方は、年間とおして複数のプロジェクトを同時並行的に組み合わせて進めていく複業的なスタイルへとシフトしていきました。1年ごとに、振り返りとして年間の活動レポートを投稿しています。
創作は長丁場なものばかりで、活動の実態が見えにくいのが正直なところです。少しでも活動の全体像が伝わるようにと、このnoteを活動記録の保管庫として活用し、時々集約記事を投稿しています。
ネットの投稿先(管理サイト)
● note https://note.com/harukasuzuki/
● 創作 https://streetnet.jp
● 登山家岡野金次郎ニュースサイト https://streetnet.jp/okanokinjiro/
略歴、問い合せ、リンク一覧
● 略歴
鈴木 遥(すずき・はるか)
神奈川県平塚市出身。東京の出版社勤務を経てフリーランスに。第8回開高健ノンフィクション賞次点作『ミドリさんとカラクリ屋敷』(集英社文庫)で作家デビューし、大阪を拠点に執筆活動を行う。毎年春と秋に関西で新作のまち歩きコースを案内する「遥さんと街歩き」シリーズは2022年に10周年を迎えた。ノンフィクション制作から街歩きツアーの企画まで幅広く創作活動を行っている。新著は『孤高に生きた登山家 岡野金次郎評伝』(山と溪谷社)。
● 問い合わせ先(メール送信フォーム)
https://onl.bz/fKhj1fR
● 活動のリンク一覧
プロフィール/年間の活動レポート/著作・制作物/メディア出演・掲載/講演・イベント出演