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手抜きができれば、潰れない。 #樹ism
「手を抜く」というようなことは訓練を受けないと身につかない社会的技能なのです。
男の中には、自分の本業について「オレの仕事ですか? いやあ、つまんない仕事ですよ、ほんとに」というようなことを言いながら、非常に質の高い仕事をしている人がけっこういます。むしろ、スケールの大きなビジネスマンにはそういうタイプの人が多いのです。「なんとなく、こんな仕事する羽目になっちゃって・・・」というふうにたらたらしている人が思いがけなく大きな仕事をしたりするのです。
この「へらへらと質の高い仕事をする」ためのノウハウを知っているか知らないかという違いが、同じような社会的プレッシャーを受けながら耐えられる人と潰れる人の違いを生み出しているのではないかとぼくは思います。
「手抜き」は、訓練して身につける社会的技能である。
遅くとも、社会人になる前に知っておきたい言葉です。
日本人は手抜きがうまくできません。
特に教員は、職業柄「手抜き」を推奨されません。
でも、30年以上学校現場で働いてきて、つくづく思います。
何でそんなに力が入ってるの?
なぜいつも真面目な話しかできないの?
何をそんなに心配してるの?
なぜみんなと同じことしかしないの?
どうしてそんなに忙しそうなの?
全てが疑問です。
あらゆる業務に全力で取り組んでいるけれど、自己満足で終わり、疲労感だけが残る。
「べき論」しか語れないから、目の前の課題は改善されないし、斬新なアプローチも思いつかない。
予定調和を遂行することしか見えないから、イレギュラーな事態を許容できない。
自分の考えがなく、責任を回避したいから、選択権を他者に委ねる。
忙しそうにしてさえいれば、教師としてのアイデンティティは保持・強化され、同僚の覚えもめでたい。
教師に必要なのは、「へらへらと一定レベルの仕事をする」能力です。
なぜ毎年6,000人以上もの病休者が出るのか?
なぜ若者が教師を目指さなくなったのか?
なぜ定時で帰れないのか?
これらの疑問に対する回答のひとつが、「教師はへらへらと仕事に従事してはならない」という世間の見方や教師自身の自縄自縛的な視点です。
「手抜き」は意識的に学ばないといけないもの。
「手抜き」をできる人は、潰れない。
あなたが価値をおかない業務は、「60点」でいい。
きっとあなたの同僚が、「80点」くらいに仕上げてくれます。
その代わり、あなたが価値をおきたい業務には、「120点」の働きを求めます。
へらへらと仕事をしていくことの本当の意味を、早い段階で知ってください。
あなたは教師として、学校の仕事「以外の」領域について学ぶべきことが、山ほどあります。
生徒は多様であり、
教育的アプローチは生徒の数だけある。
そして、あなたの人生も、
さまざまな領域と出来事に彩られて、
長く続いていくものですから。
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