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それは子どもの仕事 #芯家族

昨年、娘がまだ小6の時のこと。

学校からの帰り道、仲のいい友達3人で、おしゃべりしながら歩いていたそうです。

季節は初冬。
雪もなく、よく晴れたその日は、小学生の足取りも軽やかに。
小石を蹴りながら進んでいました。

すると、娘の蹴った小石が、とある家の屋外物置の壁に。
ちょうどそのタイミングで、住人がその様子を見ていたそうです。

娘は叱られ、
妻は帰宅した娘から経緯を聞き、
仕事中の私の携帯電話に着信があり、
私は1時間の年休を取って帰宅。

親子3人で謝りに出向いたわけです。


その日は、
娘が通う中学校の先生が2人、連絡を受けて先のお宅へ謝罪に。

後日、
私たち家族3人に加え、娘と一緒に小石を蹴っていた友達とその保護者の方の総勢7名が、先のお宅へ謝罪に。

屋外物置の下部には、小石を蹴った時についたと思われる小さな傷がありました。

日を改めて、謝罪に出向いてくれた中学校へ足を運び、教頭にお詫びとお礼を。先のお宅には弁償をしました。


こんなことを言ったら怒られそうですが、
実は私、今回の件については娘を叱りませんでした。

小石を蹴るのは小学生の仕事。
そう思ったからです。

娘と友達は3人で、交互に石を蹴っていたらしいです。
それは、小学生にとっての「仕事」のようなもの。
何でもないようなその時間、娘はきっと幸せだったはずです。

そんな娘に対して、

石を蹴っちゃダメだろ。今回は物置だったからまだいいけど、これが人や家や車だったら大事(おおごと)だぞ。

こんなふうには言えませんでした。心の中ではそう思っても、言葉にすることはできなかった。

いつになく、娘は反省していました。ただ、だからというわけではありません。子どもが何の気なしにしたことで、誰かを傷つけたわけでもなければ、その責任をとり、先方に謝罪するのは親で十分です。

娘にははっきりと言いました。

今回は残念だったね。ただ、友達との帰り道は楽しい時間を過ごせたんだろ? 石を蹴るのは子どもの仕事だ。心配するな。

今時、こんなことを言えば異論も出てくるでしょう。
でも、ムラで育ち、あの日の娘の帰り道をよく覚えている私には、すべてが了解できた気がしました。

きっと娘は、もう学校からの帰り道に小石を蹴ることはないでしょう。
それは親として、とても残念に思われるんです。

子どもたちが、学校からの帰り道で小石ひとつ蹴れないのは、
ちょっと寂しいですよね。


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まるごと先生
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