発酵する料理教室、その後
日本酒マリアージュ料理教室から「発酵室 よはくの料理教室」に生まれ変わり、初月のレッスンが無事に終了しました!
今月から「手仕事」をテーマにし、季節の仕込みものをしてから料理をし、日本酒と共に試食する…という流れになりました。
手仕事をテーマにした理由については前回のnoteに書いたのですが、思い描いていた通りの、ほのぼのした良い空間になりました。
味噌を作ったことがある方も無い方も、味噌仕込みを通じて様々な会話が生まれ、「大豆を潰すのって意外と大変!」「ジップロックで仕込めるんですね〜」「麦味噌を作ったことがあります」など、味噌仕込みを通じたコミュニケーションが生まれました。
東京などの首都圏で暮らしていると、人との直接的なコミュニケーションがとても多くなります。それが楽しくもあるし、たまに疲れたりもしますよね…。時にはこうして食材にじっくり触れ、手仕事を通じて人と繋がる時間も、暮らしに余白を醸すのではないかなと思います。
来月は山椒仕事。6月は梅仕事、7月はしば漬けかなあなんて考えていたら、ワクワクが止まりません…!!手仕事をテーマに据えたのは、本当に良い選択だったなあと思っています。
以前、このようなnoteを書いていたことを思い出しました。
教室が軌道に乗り始めた頃の、イケイケな時期に書いたnoteなのですが、この時もすでにこのようなことを書いています。
そして、この想いは今でも変わっていません。
それでは、目指していた「発酵する料理教室」になっているのか?ちゃんと発酵することができているか?と、自分なりに考えてみました。
…うん、ちゃんと発酵しているじゃないか!!
今月は、より私自身が無理なくナチュラルに料理を考え、とても良いものを作ることができた気がします。
教室のリニューアルにあたり、これまでの「日本酒と料理のペアリング」を主体とした内容から、旬の素材の味や風情を大切にしたマリアージュに重きを置くようにしました。これは、京都での暮らしを通じて思い至った部分が大きいです。
そのため、ドンピシャな味覚のマリアージュを目指さなくなったのですが…なんと、結果的に今月のペアリングは過去最高レベルに全て大好評だったのです…!!
私が京都の畑や自然の中で感じた春の感動を料理に詰め込み、あまり頭で考えずにナチュラルに日本酒と料理を組み合わせていったところ、自分でもとても良いペアリングになったなと自負しています。
実は正直、ドンピシャなペアリングを作り続けるのは、楽しいと同時にかなりエネルギーを使うため、ちょっと疲れてきていました。
私は何事も自分が楽しくやれることを大切にしており、そうじゃないと良いものが作れないし人に楽しんでもらえないと思っているので、「このままではいかん…!」と思い、もっと自分自身が楽しめて疲れないスタイルにアレンジしたのが、発酵室よはくの料理教室でもあります。
その結果、生徒さんにも喜んでいただけて嬉しかったです。
やはり少しずつ変化しながらも、ずっと教室を続けていきたいなと思います。進化か退化かはわかりません。ただ、より楽しい方へと、ゆるやかに変化していくのみです。
コロナで少し開催頻度や参加人数は失速してしまいましたが、形を少しずつ変えながら、より本質的な内容に近づいている気がしています。
生徒さんも、ずっと通い続けてくださっている方もいれば、長らくお見かけしない方もいれば、新しく参加してくださる方も。
私の教室は、来るもの拒まず、去るもの追わず。いつでも誰でも気軽に参加していただけるような、そんな場所でありたいと思っています。
何かを押し付けるつもりも、囲い込むつもりもありません。
来たい人が来て、料理を学ぶのはもちろん、その場を楽しんだりなど、何かしらを持ち帰っていただければ本望です。
スランプも何度もありましたが、多少の浮き沈みありつつも、何よりも私自身が今でも楽しく続けられている。それがまずは一番の発酵なのかなと。そして、その発酵の輪がじわじわと広がっていったら良いなと思っています。
人を発酵させようとする前に、まずは自分自身が発酵する。
それが、現時点で私の思う「発酵する料理教室」です。
これからも発酵し続けます!!
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