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「船を編む」を読んで
初めまして、ハルカです。今回は三浦しをんさんの作品、「船を編む」を読み、感想や自分が感じたことを書きました。読んで頂けると幸いです。
~あらすじ~
出版社の営業部員である馬締三也(まじめみつや)は、言葉への感覚の鋭さのセンスを買われ、辞書編集部に移動することになった。新しい辞書、『大渡海』(だいとかい)の完成に向けて取り組む人たちの物語。
この本の3つの魅力
①辞書の世界の一部を知る
この本は、辞書を作成する編集部の方々に焦点が当てられた作品になっています。もしこの本をこれから読む方は、辞書の作成過程に驚くでしょう。私自身、ここまで手間がかかっているとは思いませんでした。自分の知らない辞書の世界のを覗くことが出来たので読んでて楽しかったです。
②真面目な馬締さん
馬締は、1つの事に熱中すると周りが見えなくなる程真剣になれる人です。他人に対しては謙虚で弱々しい時もありますが、どこかほっとけない気持ちになります。本人は真面目にやっているつもりでも、周りから見れば笑ってしまうような面白さがあります。クスッと笑える所もあるのでそこもこの本の魅力だと思います。
③情熱を注ぐということ
編集部の西岡は辞書に対する興味は無く、ただ仕事だから取り組んでいる人物です。彼から馬締を見ると、なんでここまで辞書に必死になれるんだと感じています。西岡さんは自身を卑下していましたが、辞書に対する思いに差があったとしても、彼は自分の仕事に信念を持って取り組んでいたので周りの環境や自分に負けない強さなど、読者にもやる気を起こさせてくれる熱さがこの本にはあります。
~感想~
この本を読んだ感想を一言で表すなら、1つの事に情熱を注げるって素晴らしいな、です。
春になると、高校などの合格発表の映像がテレビで放送されているときがあります。その中には泣いて喜ぶ人や悔しがる人がいます。それを見たとき、私は、今までの人生で何かに全力を注ぎ、結果1つで無意識に感情が溢れ出るような経験を一度もしたことが無いことに気が付きました。
このような事に気付いたのが今回の本で二回目です。私は自分に甘く、環境のせいにしがちで、今は出してないだけで本気を出せば何でも出来ると思っていました。
この本を読んだからといって自分の性格が変わり、情熱を注げられる人間になれるとは思ってはいません。ですが、この本を読んだことで自分が諦めそうになったとき、手を抜こうと思ったとき、この物語を思い出せば、もう少し続けてみようと思うことが出来るのではないかと思います。
この本をこれから読む方は、読後に馬締さんの恋文を読む事をおすすめします。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。この記事をきっかけにこの本に興味を持ったり、読んで頂けると幸いです。