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プロローグ3-2(ソック、家を追ん出される!)-サイレント・ネオ-boy meets girl-
「ソック副隊長、もうそろそろ飲むのやめた方がいいですよ」
ハインリヒ・ナウマンが止めるが、ソックは目を座らせて口がすいすい滑っている。
「ナウマン、大丈夫だ。いいか、俺はなこんなところで終わる男ではないんだ、わかるよな、お前なら!」
「わ、わかってますよ、ですので、もうやめましょ、ね」
ナウマンが形式的に相槌を打つ。
「いや、お前はわかっていない。俺の凄さがわかってないんだ! 」
「わかってますから…」
「いいか、ここだけの話だけれどな…デニ・オム隊長いるなあ…」
「もちろん、知ってますよ」
「彼はなくそ真面目で通ってるけどな、あれは器が小さすぎる。細かいことを気にしすぎるのがたまにキズだな! 俺の方が隊長に適任だとは思わないか!?」
ソックは直属の上司を小物呼ばわりしたあげく、自分こそ隊長にふさわしいと言い始めた。
「ソ、ソック隊長、誰かに聞かれたらまずいですよ!」
ナウマンが慌てて、周りを見回す。職業柄、人の目には敏感な性質なのだ。
居酒屋は閉店間際で、人はまばら、みな少なからず酔って赤ら顔だ。
「いいんだよ!」
ソックは机をバンと叩き、
「俺はな、斥候隊長に出世するだろ、そして、階級もどんどんあがってく。給料もうなぎのり、ひょっとしたら提督代理になれるかもしれん! 俺はこんなところで終わる男ではないんだ!」
「わかりました、そうですよ、さあ帰りましょう!」
すると、ソックは怖い顔のまま突然動きを止め、じっとナウマンを見つめた。ナウマンがびっくりしていると、ソックは急に机に顔をふせて泣き始めたのだ。
「ソックさん、どうしたんですか…」
ソックはポケットにしまっているスマホを取り出し、待ち受け画面を見せた。そこには妻のとど子が自分の顔をアップにした写真を無理やり待ち受けにさせ、二重あごで笑顔を作っている姿が写っていた。
「お、奥さんのシャリーンさんですよね、どうしました!?」
「ナウマン聞いてくれ、せっかくの休みだというのに明後日から、俺は妻とずっと過ごさなくてはいけないんだ」
まだまだ、つづく…
→プロローグ:3-1
新作情報
企画/ソック×ボイスアクター/プロローグ3に登場する、ソックの4つのセリフ(黒文字で表記)を実際に声に出してもらっています!※Cocommuより
→へいさん
BGM
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