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shinobuwada
プロローグ3-1(ソック、家を追ん出される!)-サイレント・ネオ-boy meets girl-
それは魔が差したとしか言いようのない事件だった。
夏のボーナスが支給され、それは通常よりも多い額だった。
キングダムではシャローンが提督に就任し、他国との戦争が激化した。
ソックが所属する斥候隊は馬車馬の如く働き、キングダムのために貢献をしてきたのだ。
さらに、北閥との夏休戦(なつきゅうせん)と呼ばれる一時的停戦が合意に達したため、久々に平和が訪れていた。
シャローンは斥候隊を大いにねぎらい、数週間にも及ぶ夏季休暇を与えたのだった。
ソックは懐も大いに温まり、明日から久々に長期で休めるとあって、非常に気持ちも高ぶっていた。
ソック家は久々の休みを利用し、辺境都市ララにある温泉に行く計画を立てていたのだ。
ソックはナウマンら数人の部下と共に居酒屋に繰り出して、珍しく非常に酔っていた。
任務の緊張感から解放されたのと、明後日から妻であるとど子と子供たちの世話が待っていると言う重荷から、酒を痛飲していたのだ。
ソックはいつにもまして多弁になり、部下たちに説教まで始める始末。
ナウマン以外の部下たちは、何かと理由をつけて次々に帰ってしまった。
人のよいナウマンだけは、ソックの近くの家に住んでいるということもあって、最後まで面倒を見る羽目になっていたのである。
「ソック副隊長、もうそろそろ飲むのやめた方がいいですよ」
ハインリヒ・ナウマンが止めるが、ソックは目を座らせて口がすいすい滑っている。
「ナウマン、大丈夫だ。いいか、俺はなこんなところで終わる男ではないんだ、わかるよな、お前なら!」
つづく
→プロローグ:3-2
新作情報
企画/ソック×ボイスアクター/プロローグ3に登場する、ソックの4つのセリフ(黒文字で表記)を実際に声に出してもらっています!※Cocommuより
→へいさん
BGM
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