見出し画像

春一番の別れと出会い

2月に入った。ぼくにとっては、1年で1番忙しい時期のひとつだ。
今日、2人のスタッフが事務室をノックした。3月いっぱいで辞めたいという相談だった。1人は4年間、代官山の分院の立ち上げから一緒にやってきた子だ。もう1人も一緒に仕事をして2年になる。2人ともそれなりに長い付き合いだ。
ぼくは、医療法人の事務長だ。医療法人といっても歯医者である。都内と隣県に3つのクリニック、訪問診療もしているから、規模はもう少し大きい。社員は40人くらいだ。歯科の法人としては中程度の規模になるんだろう。
歯医者のスタッフは2年、3年サイクルで入れ替わる。この仕事についた頃にはすこし驚いたが、どこの歯医者も似たような感じだ。2ヶ月前に辞めることをいうのは業界の暗黙のルールのようになっていて、2月のあたまはいつも頭が痛い。実質、この法人ではこの2人以外も、合わせて7人のスタッフが春に退職予定だ。
退職者が多い一方で、この時期は面接の依頼も本当に多い、この1週間だけで5件の面接のアポイントがすでに入っている。歯科医師の先生の面接が2件、ほかは歯科助手と歯科衛生士だ。
今年は春一番が早い。寒波の後に暖かい風がしっかり吹いてくれるとよいのだが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?