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君のヒトツボシになれますように
あめふり。
湿度高い。
気温は低い。
それでも桜は咲いて
春が来るらしい。それはとても、
すごいことなんだなと。
なんだ同じように歳月を重なるんだろうか。
考える。変わらないもの、変わったもの、
変える気のないもの、と。
実家の猫が、仔猫を1匹だけ産んだと聞いたのが
すこし前の話。
その子は,その仔猫を、育てられずに、
最後には食べてしまったという。
実家の猫は,外飼いである。
多少の性格の差異によるものはあるとはいえ、
懐いていたり、人見知り気味だったりする。
餌はあげているので、どこかにふらりと行くことはあっても、うちに帰ってくる。
私が大学くらいの頃に、勝手に商店街の本屋さんからもらってきた子猫が、何度も子を産み、今2匹ほど正猫になって残っている。もうかなりのおばあちゃんな、そのこ。
今回子を産んだのは、その、娘のほうである。
過去に私にべったり懐いてくれていて、
子を産むけれども、人間のいる方に連れてきては、カラスや狐にとられてしまったり、上手く育てられない子がいた。
ある程度人間から距離のある子の方が、陰に隠れて子育てをし、子猫をうまく育てられるような傾向にあった気はする。
今回子を産んだ猫は、どちらかといえばすこし人間と距離のある方の子だった。
子猫を食べてしまう猫は、今までのところ目の当たりにしたことはなかったので(もしかして見えないところであったことかもしれないけれど)、すこし、驚いてしまったのでした。
母猫が子猫を食べてしまうことは、野生ではなきにしもあらずなことらしい。ゆくゆくは全て外敵から襲われることを避けるため、らしい。
母親に食べられてしまうことも、自然の中では、一つの自然な事なのだ。
私が大人になり,飼っている猫は、
全て去勢なり、避妊なりをしてある。
昔々の私は,それを残酷な事だと思っていた。
そのままで生きていくことは、それぞれの性別のなりやすい病気になってしまったりすることもあるらしい。
子を産むことは,幸せなんだろうか。それとも。
長く生きることは、幸せなんだろうか。それとも。
どこまでが天寿で、
どこまでが 人のエゴによるもの なのだろうか。
答えは,今のところ、わからないままだ。