竹中大工道具館の井波彫刻展
世界で一番古い会社といえば聖徳太子の四天王寺を建てた金剛組。
意外にもこちらも豊臣時代(慶長15年1610年)の創業だったとは今回初めて知りました。
収集・保存した大工道具を展示する大工道具館を開設されていたなんて(ゼネコンかと思ってたわ)
とはいえ目的は大工道具ではなく企画展のこちら。
美しい建具大好き💜
井波彫刻のイメージといえば欄間。
正直なところ欄間はごつごつとした景勝地や松竹梅的彫物より
組子や筬系のさらっと系がお好きなのですが、
twitterで賛美の声を目にするにつけちょっと行ってみようかなと。
入館するや寺社や大名・富豪建築に用いられるような見事な作品に圧倒されました。
ち、違う~!思ってたのと!
まず最初に目にしたのが曳山の彫物。
越中八尾諏訪町の見越(けんけし 上層後面)凄い~~!
画家のための資料集の展示もありました。
続けて泉大津の地車の屋根飾り。目が血走ってる~!
中央には欄間がずらりと。
ほ、欲しいーー!
どこかの特設会場の催事で買ってきたらしいうちの実家のとは大違い。まああったところで座敷には不釣り合いでしょうけれど。
他にも撮影禁止の屏風など文化財級の逸品揃いでちょっと遠かったけど行く価値のある美術展のような展示でした。図録が売り切れだったのが残念。
それほど興味があったわけでもなかったのですが、せっかくなので地下の常設展へも。
丁寧に見て回ったわけではないですが昔の人の知恵や技に感心することも幾度か。
屋根組み(左面・扇垂木)
大工さんに必要な能力
ルートはともかく三角関数やら対数の具体使用例がさっぱりわからない私。。
法則にのっとった渦巻きの描き方とかあるのよね。
昔の人も計算したのだろうなと。
自分が使いたくて興味があったのはパターン状に胡粉を盛り上げた襖。
唐紙が立体的になったようなもので、
ステンシルの型紙作ってテクスチャーぺーストで盛り上げれば作れるやんとか考えたりもw(器用貧乏とか餅は餅屋は見る目の成長とともに更に実感)
気が遠くなりそうな組子
西洋の道具類
海外の道具の展示や、日本と中国・西洋のカンナの削り方動画があったりしたのですが、
日本は引いて、海外は押すという文化の違いで思いだされたのは
子供の頃読んだ池田理代子氏のマンガ「ふたりぽっち」
反目しあう母子家庭の娘と寡夫財閥の娘の両親が結婚することになり
最初の会食で慣れないナイフとフォークに苦闘するライバルに
わがまま令嬢が「ナイフは手前に引くのではなく押すといいのよ」みたいなことを教えてあげるシーンが。
ふーん、そうなのかぁナイフは押すのかぁと記憶に残っていたのですが、
その後も板前さんは刺身包丁を引き、
大草原の小さな家のお父さんは鋸を押してるんだなとちょこっと気になっておりました。
東西文化の違いと思っていたけど日本だけが特殊なのかも?