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アンコール!!
鑑賞時の感想ツイートはこちら。
『アンコール!!』を観た。あったかい気持ちになれる映画。特に映像がきれいだったー! アーサーのおうちが、黄色をとても上手に使ったインテリアなの。たまごみたいな、太陽みたいなイエロー。息子と孫が訪ねてくるシーンで、キッチンと寝室の対比も印象的。素敵だった。玄関ドアの赤も効いてた。
— もりはるひ (@haruhi_mori) July 22, 2014
2012年のイギリス映画。頑固でいつも不機嫌な72歳の夫アーサーと、病弱ながら彼とは対照的に明るく社交的な妻マリオン。ロンドンを舞台に、老夫婦の愛情を描いた心あたたまるヒューマン・コメディ作品です。原題 "Song for Marion"。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/32358405/picture_pc_4fe65b7d89c7166e1b0185f2bb925021.jpg?width=1200)
主な登場人物
○ アーサー(テレンス・スタンプ)
気難しくて人付き合いは悪いが、妻を愛しており、妻の頼みなら断れない。合唱の練習が行われる公民館まで、マリオンの送迎をしている。
○ マリオン(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)
病弱ながらもシニア合唱団で歌い、人生を謳歌している。合唱の練習中に倒れ、癌の再発が判明。余命数ヶ月と診断される。
○ エリザベス(ジェマ・アータートン)
ロックやポップスを歌う型破りなシニア合唱団「年金ズ」をボランティアで指導している。普段は学校の音楽教師。
○ ジェームズ(クリストファー・エクルストン)
アーサーとマリオンの息子。素直に愛情表現できず自分を認めてくれない父(アーサー)とは、ぎくしゃくしている。母(マリオン)は息子と夫の関係に胸を痛めている。
“たまごイエロー”のインテリアが素敵!
海外の、特にわたしの大好きなイギリスの映画を観ていると、家の中のインテリアがとても「素敵だなぁ」と、いつも思います。
本作でも、アーサー&マリオン夫妻のおうちが素敵♩
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/32361768/picture_pc_caa7bd35f7ad13ca2350e3d623e0f352.jpg?width=1200)
壁の色の組み合わせをご覧ください。手前のリビングがシックなグレーの植物柄。そして奥に見える廊下はイエロー系のストライプ。さらに奥には “たまごサンド” のフィリングのような無地のイエロー!
絶妙なバランス! 可愛い!♡
マリオンの明るい人柄を表しているような、家庭的でほっとする色使いですよね。
この “たまごイエロー”(勝手に命名)、わたしがひそかにずっと憧れている色なのです。わが家のインテリア、たとえばキッチンなどに取り入れてみたいなぁ♩――と。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/32362822/picture_pc_99273979ae30be4d6cf84b3f933dc87f.jpg?width=1200)
この構図も良いですよね〜!
「ぬぬぬっ、 監督、やるな?」
とニンマリしちゃう感じ。
父アーサーと息子ジェームズの状況を、家の中の壁を挟んだ構図で対比させて表現しています。
"True Colors" など、数々の名曲が♩
マリオンが楽しみに通っているシニア合唱団の名前は「年金ズ」(OAPZ:Old Age Pensioners)。ネーミングに皮肉的ユーモアを感じるところが既にイギリスっぽい。笑
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/32365071/picture_pc_6a95e838911585f7220e865acc199f81.jpg?width=1200)
おじいちゃん・おばあちゃんたちが嬉々として歌うのは、"Let's Talk About Sex"。その様子を見たアーサー、ドン引きするの図。笑
ソルト・ン・ペパの元歌はこちら。
・・・
作中、マリオンがソロをとってシンディ・ローパーの名曲 "True Colors" を歌うシーンがあります。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/32366355/picture_pc_1d29f0a3cc21dded2fa3fea8c62ea490.jpg?width=1200)
わたし、この曲が大大大好きで……♩
自分の「お葬式の時に流して欲しいプレイリスト」には絶対この曲を入れたい! というくらい好き。
他にプレイリストに入れたい曲は、
○ サッチモの "What a Wonderful World"
○ ディズニーシー「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」の『コンパス・オブ・ユア・ハート』
などなど……
YouTube にマリオンが歌っているシーンの動画もあったのですが、そちらはぜひ本編でじっくり聴いていただきたいので、本家・シンディのこちらを♩
But I see your true colors
Shining through
I see your true colors
And that’s why I love you
So don’t be afraid to let them show
Your true colors
True colors are beautiful,
Like a rainbow
若かりし頃、はじめて歌詞の意味を知った時、涙がこぼれました。
笑顔を忘れ、打ちひしがれている人に
「あなたの “そのままの色” は、どんな時も美しいんだよ」
「だから、わたしはあなたを愛しているんだよ」
「恐れずに、その色を輝やかせて」
と語りかける歌なんですよね。なんて大きく深い愛情なのでしょう。本当に素晴らしい曲だと思います。
本作では、愛する夫アーサーに捧げるようにマリオンがこの曲を歌います。曲の良さも相まって “じ~ん……” とする素敵なシーンです。
・・・
それから、「年金ズ」のみんなが、スティーヴィー・ワンダーの "You Are The Sunshine Of My Life" を歌うシーンも。
これも名曲♩
・・・
ビリー・ジョエルの "Lullabye (Goodnight My Angel)" は、本作で使われているシーンも感動的なのですが、ぜひこちらの動画で聴いてみてください♩(日本語字幕オンがおすすめです)
ビリー・ジョエル自身が、この曲を書くことになったきっかけや、曲に込められた想いなどを語っています。
当時7歳だったお嬢さんから意外な質問を受け、ビリーが答えたこの言葉。
"I'll never leave you. I will never go away. Never never ever leave you."
愛する娘さんへの深い愛が詰まっていますね。
そんなエピソードと共にこの曲が演奏される様子を観ていたら、なんとも胸がいっぱいになって、泣けてしまいました。涙
(ビリー本人も曲の途中で胸いっぱいになって、演奏をいったん中断していますね)
邦題が無難すぎる問題。笑
人嫌いのアーサーが葛藤しながら少しずつ変わってゆく姿、長年連れ添った妻マリオンとの愛情、息子との関係――などなど。笑って、泣けて、心あたたまる良作。
なのに邦題が『アンコール!!』って!
無難すぎるし、雑!
/
もっと何か、思いつかなかったんかい!笑
\
とツッコミを入れたくなるのが唯一の難点でしょうか。
(原題 "Song for Marion" の方がよっぽど合っているのにね)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/32374015/picture_pc_0ffdf18e04696442089e8b05cd7218b6.jpg?width=1200)
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![もり はるひ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/91482717/profile_042125b12fbc6129e14f31f8113944c7.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)