まほろ駅前多田便利軒
鑑賞時の感想ツイートはこちら。
2011年の日本映画。東京郊外の「まほろ市」で、駅前の便利屋を営む男・多田。中学の同級生でつかみどころのない男・行天。共にバツイチの二人が、ワケありの依頼をこなしてゆく1年を描いたヒューマン・コメディ作品です。
直木賞を受賞した三浦しをんの同名小説を映画化。主演は、瑛太、松田龍平。
続編小説として『まほろ駅前番外地』、『まほろ駅前狂騒曲』が出版されており、『~番外地』はテレビドラマ化、『~狂騒曲』は映画化されています。
「まほろ市」のモデルは町田市!
「まほろ」シリーズの舞台になっている、東京郊外の「まほろ市」。架空の街として描かれていますが、原作者の三浦しをんさんにゆかりのある(大型古書店「高原書店」でバイトをしていた)町田市がモデルです。
わたくし、10代の頃からかれこれ35年、町田に在住している町田市民! 青春時代をどっぷり町田で過ごし、アルバイトも就職先も町田、結婚して子育てをしたのも町田――。
ハイ。おっしゃる通りでございます!笑
地理的に神奈川県側へポコンと張り出している位置関係から「神奈川県町田市」などと揶揄され、
「関東地方のお天気」では東京の予報よりも横浜の欄を見た方が当たっている――というのは、市民ならきっと身に覚えのある “町田あるある”。笑
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地元・町田では、本作の製作当初から結構話題になっておりまして、こんな記事も。
瑛太さんが営む便利屋「多田便利軒」のロケ地も、当時わたしが勤めていたオフィスのすぐ近く!
この場所。毎日、通勤で歩いていました。
残念ながら、当時の撮影隊と遭遇することはありませんでしたが、「瑛太さんや松田龍平さんがここに来たのかぁ……」とホクホクうれしい気持ちになりました♩
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町田市では、JR町田駅前のペデストリアンデッキを「まほろデッキ」と名付けたそうで、現地にはその名のプレートが掲げられています。
わたしたち町田っ子にとっては、あそこは「東急の前の “ぐるぐる”」と言った方が通じるのですが。笑(東急デパート、マルイ、ルミネに囲まれた広場に、謎の流線形の回転モニュメントがある)
主な登場人物
町田への地元愛ゆえ、すっかり前置きが長くなってしまいましたが、作品の概要を。
キャストに、瑛太さん、松田龍平さん、江本佑さん、高良健吾さん―― と、若手の演技派俳優を揃えているんですよね~! 豪華な顔ぶれ!
どこか怪しくて、でも笑える。
登場人物のプロフィールをざっと見てもおわかりの通り、主人公の多田&行天をはじめ、依頼を通じて彼らが関わる周辺の人たちも、どこかひとクセありそうな “ワケあり” な人物ばかり。
“自称” コロンビア人、って……! どう見てもバレバレだから!!笑
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わたしも二十歳前後の若者だった頃は、仕事帰りに夜の町田で友人たちと遊んだものでした。カラオケとか、居酒屋とかね。
町田は “西の渋谷” とも言われていて、昼間はショッピング客でにぎわう商業地域なのですが、夜になると少々雰囲気が変わります。
路地裏に風俗店が点在していたり、街角に一人でボーッと佇む謎の外国の方がいたり、怪しいスカウトや客引きのお兄さんが声をかけてきたり……。当時は、若い女の子が出歩くにはちょっと注意が必要な街でした。(今はどうなのかしら?)
地元の住民であれば「このあたりは、夜、雰囲気がおかしいな……」という土地勘があるので、さいわい危ない目に遭ったことはありません。
本作の登場人物たちは、そんな町田の “怪しさ” や “胡散くさい感じ” をよく表しているなぁ、と思います。そこに暮らしている者だからこそわかる、街の雰囲気とでもいうのでしょうか。
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瑛太さん演じる多田と、松田龍平さん演じる行天。このコンビが醸し出す独特の掛け合いや関係性。便利屋の依頼を通じて関わってゆく人々や出来事。物語が進むにしたがって明かされる二人の過去――。
ここでは詳しく語らずに、ぜひ本編でお楽しみいただけたらなぁ、と思います。
町田の街並を見てみたい方(いるかなぁ?笑)も、ぜひ♩
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