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私がスコーミッシュに行くまで #0
こんにちは。
私は9月にカナダのスコーミッシュにクライミング遠征に行くことになりました。
スコーミッシュとは、2022年日本で公開されたドキュメンタリー映画「アルピニスト」の主人公マークが住んでいた、カナダのクライミングの聖地です。せっかくなので、スコ―ミッシュにたどり着くまでの日々の様子を日記にすることにします。
今日は#0。
アウトドア目的の海外遠征は、数年前登山を始めたばかりにマレーシアの
キナバル登山以来です。
登山を始めてすぐの頃、富士山を登って雲の上から見る景色がとてもきれいで、日常からよりかけ離れた景色が見たくなりました。
そこで、富士山より高い山に登りたいと、友人を誘ってキナバル(4095m)登山を計画したのです。
余談ですが、一緒に行くことを快諾してくれた友人はそれまで高尾山しか登ったことがなく、日本を出発する前日にモンベルで登山道具一式を購入していました(笑)
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そして、登頂したキナバルの山頂は広くのっぺりとした岩肌が広がり、SF映画で見る地球外惑星のような景色でした。
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観光客の多いキナバルの下山ルートには、オプションで「ヴィアフェラータ」というアクティビティ体験が用意されています。
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「ヴィアフェラータ」とはイタリア語で『鉄の道』を意味します。ワイヤロープやはしごが山肌に固定されており、かつて戦争の際に軍が国境を移動するため作られたものです。ヴィアフェラータは、ハーネスと専用のカラビナ付きロープを使って、設置されたロープを通過していきます。
カラビナは開くところが扉ではなくちょっと不思議な型をしており、ロープの支点部分にぴったり角度を合わせると、知恵の輪のように支点を通過できるようになっています。
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ハーネスを履き、それを何度も繰り返しながら高所の岩肌を歩くのが、登頂した瞬間より楽しくてずっとスキップしていました。そんな楽しそうな私を見て、現地のガイドさんが「クライミングやってた?うまいね。平山ユージを知っているか?日本人の強いクライマーでここにも来たことあるんだよ。」と声をかけてきました。私の中に初めてクライマーの個人名が刻まれた瞬間でした。
帰国後、ハーネスを履きたくて1人でオートビレイ機のあるクライミングジムに通ったり、その時期に公開されていた、クライマードキュメンタリー映画「フリーソロ」を見たりしてさらに興奮していました。
そうして、クライミングというものを知るうちに、段々と私の中にあった「登山=歩いて行うもの」という概念がクライミングも登山技術の1つであるという認識に変わっていったのです。
昨年ビレイパートナーができ、日常的にクライミングをする機会が増えていましたが、今回クライミングでの出会いをきっかけに海外まで行くことになり、ふとそんなことを思い返していました。私のクライミングの始まりは、コタキナバルのヴィアフェラータで経験した、あのとんでもないわくわく体験だったなと。
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