美女たちの国、魅惑のイランを行く!vol.4 ~憩いのハーフェズ廟でチャイハーネ~
イランの公共バスデビュー
さて、どこへ行こう。
地球の歩き方から候補地をピックアップ。エラム庭園とハーフェズ廟を行き先を定めた。なんといっても世界遺産。
エラム庭園には、宿の近くの公共バスのターミナルからバスに乗って行ける。どのバスに乗ればいいのかわからず、公共バスターミナルのチケットカウンターの人に聞くと、乗り場を教えてくれた。そこで待っている人にも念のため、このバスがエラム庭園に行くかを尋ねておく。
イランの交通バスはというと、意外とキャッシュレスだった。チャージ式のカードが普及しており、バスターミナルのチケットカウンターでチャージしているのをよく見かけた。そして、代金の支払いは降車時で、運転手に払うか、入り口でカードリーダーにかざすかのどちらか。
世界中のどこへ行っても公共バスに大きな違いは無く、私は下りるバス停を逃さないように、マップアプリの位置情報を追いながら、窓の外を眺めていた。すると、隣に座っていたイランの女性が外国人に興味を持ったらしく、色々と話しかけてくる。彼女はチャドルを着ていて、すっかり黒でおおわれていて、肌の出ている顔は興味津々といった風で、人懐っこく私を見てくる。気づくと、私の周りの女性たちがちらちらと興味ありげに私を見ていることに気づいた。
シーラーズは観光地で外国人はそこそこ多いと思うのだけど、公共バスを使ってたりはしないのかもな、と思う。女性は親切にもエラム庭園に近いバス停に着くとそれを教えてくれたうえ、バス代金をおごってくれた。あと飴ちゃんも。
奢ってくれてありがとう。そして私に話しかけてくれてありがとう。何もお返しできないのに、親切にしてくれてありがとう。
海外ひとり旅をすることの楽しみは、こうした現地の人との触れ合いと、そのやさしさを知ることだと思う。
世界遺産のペルシャ式庭園「エラム庭園」
さて、エラム庭園に到着。
おや、入り口付近に水槽が。学校帰りの子供たちが群がっている。
▲電話ボックスの水槽。日本にもあって話題になった記憶が。
エラム庭園では、オシャレな屋外カフェでランチを。制服を着た子供たちの集団が着ていて、遠足か何かでエラム庭園に来ているようだった。
腹ごしらえの後、庭園内を巡った。残念ながら、エラム庭園の名物であるバラの時期には少し早く、バラの咲き誇る様子は見られなかった。庭園は広く、温室なども備えており見ごたえはある。時期がよければ。
ただ、のんびりと過ごすには本当に良いところで、地元の人たちの憩いの場になっていた。観光客料金(外国人料金?)よりも安く入れるようだ。
詩人ハーフェズの廟へ ~ イラン式憩いの場での過ごし方 ~
チャイハーネの本場!知らなかったけど!
さてお次はハーフェズ廟。
ここシーラーズ出身の有名人といえばハーフェズだ。ハーフェズは14世紀に活躍したイランの抒情詩人で、世界的にも有名だ。教科書でしか知らないけど。
というわけで、イランの叙情詩に興味があったわけではないが、ハーフェズ廟に行ってみることにした。
イランは意外とキャッシュレス
さて、ハーフェズ廟の入り口のチケットカウンターは、予想外にもキャッシュレスだった。カード専用のチケット端末でチケットを買っているのだ。外国人や現金の人は、現金用の窓口が1つあり、そちらで人の手によりチケットを購入できる。いきなりアナログ。
イランのバスが結構キャッシュレスなことは先ほど述べた通りだが、この2日、シーラーズで見た限り、交通機関に限らずキャッシュレスは進んでいるように思えた。バスやチケットカウンターだけでなく、街中でも路面店みたいな店でカード支払いしている。国際クレジットがイランでは使えないから、イラン独自のクレジットカードなのか、チャージ式のカードなのかわからないが。
イランの通貨については別で書いたが、とにかく桁数が多いから現金を持つのも扱うのも大変だろうし、キャッシュレスが進むのもわかる気がする。
ただ、現金もなくならないだろうなと思う。なぜなら国が不安定なときこそ外貨が欲しいだろうから。電子マネーだと旅行者から外貨を得る機会がなくなる。
知識人の憩いの場? ~ ハーフェズ廟は学生がいっぱい 〜
ハーフェズ廟を訪れる人たちは、学生や知識人みたいな人達、そしてカップルが多いように見えた。
▲ハーフェズ廟の中心に祀られている。これがハーフェズのお墓であろうか。
そして、学生たちは外国人慣れしていて、集合写真を撮影をねだられる。でも撮影しても写真をくれとも言わないし、本当に撮って欲しいだけらしい。
▲(上)とっても元気がいいが、よく見ると女学生しかいない。
(下)同じ服なのは制服なのだろう。こちらも女学生しかいない。
ハーフェズ廟は、はっきり言って日本人の大半は面白くないと思うかもしれない。ハーフェズのことを殆ど知らない私の感想だが、おそらく大半の日本人はそうなんではないだろうか。 だけど、ハーフェズ廟の中には教室がありそこでの授業の様子は興味深いものだった。何話してるのかは当然分からないのだけど。
また、お土産やも面白い。数々の観光地を訪れたけど、ハーフェズ廟の中にあるいくつかのお土産屋はなかなかそそられるものだった。
▲建物の中にもお墓らしきものがたくさん並んでいた。
初のチャイハーネ!
チャイハーネってどういう意味なんだろうと思ってたら、イランにおける喫茶店のようなものだった。
チャイハネという、アジアン雑貨があるのはご存知の方も多いと思うが、私はその店が大好きで学生時代は特に買うものがなくても通っていた。
で、ハーフェズ廟にはチャイハーネがある。中に入ると壁に畳一畳分くらいの段がいくつもあり、そこにペルシャじゅうたんが敷かれている。これがお茶を飲むための席ということだ。靴を脱いでそこに胡座をかき、お盆に乗せられたコーヒーとアイスクリームを楽しむ。こちらで一般的な飲み物はチャイ、こと紅茶なんだけど、コーヒー中毒の私はコーヒーをオーダー。アイスクリームはトルコアイスみたいに粘っこく伸びが良い。なんだか優雅。
これぞエキゾジック!
エキゾジックとは異国情緒という意味だけど、私の中では東欧の印象。日本以外のアジアのイメージではない。だからこんな感じがエキゾジックな感じで胸躍る。
ハーフェズ廟はまったりするのに良い。散策したのち、私は次よ目的地、いよいよ本命のエスファハーンに向かうための、夜行バス乗り場へと向かった。
Vol.5に続く
未熟ですが書くことは好きです。もっとたくさん書いていけるよう頑張ります。